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Universe~大人の俺から少年の僕へ~  作者: 藤堂栞弥
蒼の章
25/28

番外編 いなくなった世界で

 

 俺の名前は柏木(かしわぎ)青葉(あおば)

 多少、女性にモテるしがないゲーム会社員だ。

 ああ、ありがとう。そんな素直に褒められたら恥ずいな。

 ...調子狂うぜ。


 まぁ、そんな俺には凄腕の同期がいたんだ。

 どういったところがすごいかって?

 そうだなー結構あるぞ。

 俺がバレンタインにチョコを渡されてる最中にな、あいつ遠慮なく企画書を渡しに割り込んできてさ?あれは笑ったなぁ。

 いや心の中でだけど、

 えっ、そうじゃないって?

 ああ、分かってるって、冗談だよ。


 あいつは、ゲームの企画書、まぁ開発が特に凄いんだ。

 アクションゲーム、ストーリーゲームの発案とか、すげー面白いやつを思いついてさ?

 思いついたら忘れないようにすぐスマホのメモ機能使って書いてるんだよ。

 で、まとまったら小説風にして俺に見せて感想聞かせてくれっていって送って来るんだよ。深夜とかでもお構いなしだぜ?


 大変だったかって?

 まぁ、俺自身、本は好きだし何よりあいつの作品は面白いから苦ではなかったな。

 それであいつの考えた作品はハズレ無しで、あいつのおかげで売上もすげー伸びたんだぜ。うちの会社。

 かわりにすげー忙しくなったけどな。

 アニメ化も決定されてさらに忙しくなった時は、『敦賀がまたやらかしやがった』ってもはや最後は災害扱いされてたぜ?

 本人は全く気づいて無かったけど。

 その手のユーザーには神扱いされてたな。いや、冗談じゃなくてマジで。


 まぁ、あいつは発想が飛び抜けてたんだ。あれは一種の才能だな。


 1回な、あいつになんでゲーム会社に就職したのか聞いたことがあるんだ。お前だったら小説家になって稼ぐことも出来るだろってね。


 そしたらあいつ、

「あぁ?小説家って馬鹿だな。んなの俺がなれるわけねーだろうが。あーゆうのは天才とかがなれるもんなんだよ。俺に文才は無い」

 って、いやお前ネットで神として崇められてるけどってな。俺あいつのおかげで笑いで腹筋鍛えられたよ。


 あと、あいつなりのこだわりがあったみたいでな。

「それに物語は1つのルートだけじゃないんだよ。誰かの選択で無数に広がる。俺はそれを増やしたいんだよ」

 あんま意味わかん無かったけど、あいつらしいなとおもったな。「理解してないな」って言って、怒られたけど。


 他にもいろいろあるぜ?

「何でそんな発想ができるのか」って、聞いたら、これまた面白くてな。

「物語を考えるのが好きなのもあるが、やっぱり『夢』だな」ってよ。

 初めは意味が分からなかったけど、あいついわく夢で見た物語をゲームにしてるんだとよ。

 びっくりしたろ?

 俺も一瞬こいつ電波だったのかって驚いたもんよ。

 でもマジらしい。


 他にも、『敦賀神格化ネット論争』『クズ上司追放スカッと』『ストーカー奴隷化』『シスコンの暴走』『無慈悲な玉砕』とか、あいつの伝説はまだまだあるぜ?


 え?聞くのが怖いって?名前が物騒で?

 あーこれ俺が考えたんだよ。

 ...そんな引いた目で見ないでくれよ。悲しいよお兄さん。

 えっお兄さんなんて歳じゃないだろって?

 ひでーな俺はまだ25だ。

 んなのどうでもいいって、その歯に衣着せぬ物言い嫌いじゃないぜ。

 だからそんなゴミを見る目やめてくれよ。お兄さんマジで泣くよ?


 最後にひとつって?

 あなたにとって『敦賀蒼太』とは何か、か。

 そうだな.......いろいろ思うところはあるんだが、やっぱりこの言い方がしっくりくるな。


『同期』


 ん、なんだその顔。想像してたのと違ったって?

 これでいいのだよ、俺たちは。

『友人』『親友』『仲間』

 色んな形容があるが俺たちはこれでいい。この関係がベストなんだよ。

 はは、ちょっと難しかったか?

 おっと、すまんすまん。頭はもう撫でないよ。


 もういいのか?

 .....そうか、なんか困った事があればまたこい。お兄さんが力になってやろう。



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