スライムは勇者に勝ちたい
下手くそな文章ですが、最後まで読んでくれると嬉しいです。
スライムAは勇者に突進したが軽く躱され、勇者に木の剣で斬られる。
「殺られた〜」
「おっレベル上がった!やっぱり、スライムは雑魚だな(笑)」
勇者はガッツポーズした後、またスライム狩りに取り掛かる。
ここはスライムの草原。
始まりの王国の近くにあり、この草原に出てくるスライムは勇者達のレベル上げの為、何度も何度も倒される。
「ハハッ。また殺られちまったな。まぁ仕方ねぇよ。俺達は雑魚キャラだからな」
倒されスライムAに声をかけたのはスライムBだった。
「なぁ。俺達、本当にこのままでいいのか?」
スライムAは、傷の手当てをしているスライムBに問いかける。
「……確かに勇者はムカつくが、仕方ねぇだろ。それが雑魚キャラの運命さ」
「俺は調子に乗ってる勇者を倒したい
お前もそうだろ?スライムB」
スライムBは少し黙った後、口を開く。
「……倒したい。でも……雑魚キャラの俺がどうやって勇者を倒すんだよ!」
「俺達が強くなるんだ。訓練して勇者に負けないぐらいに、強くなるんだ」
「訓練してもスライムはスライムだ。
バカみたいな事は一人でやってろ」
傷の手当てが終わったスライムBは何処かへ行ってしまった。
ーー確かにバカみたいな事かもしれない。でも
「俺はやるぞ」
スライムAは訓練を始めた。
スライムは魔法を覚えれないので、ステータスを上げることにした。
攻撃力を上げる訓練は、岩に突進100×3
防御力を上げる訓練は、ストレスが溜まっているスライムのサンドバッグになり。
体力と敏捷を上げる訓練は、スライムの草原を何時間も走った。
そして訓練を始めてから1ヶ月。
スライムAは、激的に強くなった。
ーーこれなら、勇者も倒せるかもしれない!
ーー ーー ーー ーー ーー ーー ーー
と、思っていた時期がスライムAにもありました。
最初は、勇者の攻撃を回避して、攻撃のパターンが上手く決まっていたのだが、勇者にある魔法を使われてからパターンか崩れた。
その魔法は、『スロウ』
移動速度を下げる魔法だ。
移動速度が下がったスライムAは、上手く回避出来なくなり結果、敗北。
スライムAは、夜空を見ながら呟く。
「スライムは雑魚キャラだから、勇者に勝てないのかな……」
「諦めんなよ!」
後ろから声が聞こえたのでスライムAは後ろを向くと……
「貴方は……魔王様!?
どうしてここに!?」
「私は、頑張る魔物を応援したくなるんだよ。
君は、勇者を倒そうとしたんだろ?」
「でも、無理だと分かりました」
魔王様は少し黙った後、衝撃の事実を告げる。
「私も雑魚キャラのスケルトンだったんだぜ」
「え?」
「雑魚キャラってイジメられてたから、強くなる為に努力した。
結果、魔王になった」
「……」
「私は、努力は裏切らない事を知ってる
だから君も努力し続ければ……」
「……俺でも、勇者を倒せる」
「そういう事だ。
私は、努力する魔物が好きだ。
だから君の訓練に手伝ってやるよ。
さらに厳しい訓練になるけど……覚悟は出来てるか?」
「……ハイッ!」
「いい返事だ。なら早速、魔王城で訓練開始だ」
スライムAは、魔王城で訓練を再開した。
魔物界、最強の防御力を誇るゴーレムに突進して攻撃力を上げる。
魔王の攻撃を受ける→回復→攻撃を受ける→回復を繰り返して、防御力と体力を上げた。
移動速度がめちゃくちゃ速い、はぐれメタルスライムと競走して、敏捷を上げる。
魔女の魔法の実験台になったおかげで、魔法耐性も覚えた。
スライムAは強くなった。
そして因縁深き勇者と対決する時が訪れた。
場所は戻り、スライムの草原。
「今日はスライムは一匹しか居ねぇのか?」
(久しぶりだな。勇者)
「こいつ、直接脳に……!?
ってあん時のスライムじゃねぇか」
(今日はお前を倒す)
「倒す?スライムごときが勇者様を倒せるわけねぇだろ?」
(俺はお前を倒す為に訓練をした)
「へぇー。そりゃあありがてぇ。訓練してくれたなら経験値も多いな!」
勇者は、剣を抜き、スライムAに襲いかかる。
「ファイヤーボール」
スライムAは火魔法を勇者に撃つと、勇者は盾で火魔法を防ぐ。
「どういうだ?スライムは魔法を覚えれない筈じゃ……」
スライムAは、魔王城で魔女が作ったポーションを回復薬と間違えて飲んでしまった時に、火魔法が使えるようになったのだ。
(次はこっちから行くぞ!)
スライムAは、勇者に向かって突進する。
「速い!?」
勇者は、防御が間に合わずスライムAの突進を食らう。
「グッ……このッ!」
勇者は、スライムAに向かって風魔法を撃ったが、スライムAはバックステップで回避する。
「俺に、攻撃出来たのは褒めてやるよ。
でも俺が本気を出したら……」
勇者は、赤いポーションを取り出し飲む。
ーー赤いポーション?回復薬か?いや……
(攻撃力上昇のポーションか?)
「ちげぇよ。もっとスゲェやつだ」
(……まさか)
「覚醒のポーションだ!」
覚醒のポーションは、飲むと限界を無理矢理超える事が出来るポーションだ。
だが、飲み過ぎると死ぬので、最近国王が販売禁止にした危険なポーションだ。
「さぁて、行くぞ!」
覚醒のポーションを飲み干した勇者はスライムAに襲いかかる。
「速い!?」
勇者はスライムの目の前に立つと、回避出来ない速さで剣を振る。
「グッ!」
勇者の攻撃をまともに受けたスライムAの体力は4割持ってかれた。
ーー反撃を……って居ない!?
「後ろだ」
勇者が剣を振ると、スライムAは50mほど、吹き飛ぶ。
ーーやっぱり、スライムは……勇者に勝てないんだ。
スライムAが戦意喪失しかけた時、前から声が聞こえた。
「まだ、戦いは終わってねぇぞ!」
声の主はスライムBだった。
「スライムB!?何で!?」
「実は、俺も皆も魔王城で訓練してたんだ」
「スライムCもいるでー」
「僕みたいなイケメンスライムWが居ないとダメだと思ってね」
「スライムCからZ……」
「さぁ、皆で倒そう!勇者を!」
「「「「「「ウオオオオアアアアアアアアアッッッッ!!!!!」」」」」」
スライム皆で勇者に突進した。
勇者の体力はどんどん減り、残り体力が8になった。
「とどめだぁー!!」
スライムAの突進でスライムAは、いやスライム皆は、遂に勇者を倒した。
スライム草原の岩の影。
「心配して見に来ましたが、大丈夫でしたね魔王様……って魔王様、泣いてます!?」
「泣いでない……」
「泣いてるじゃないですか……ほら、勇者に見つかる前に魔王城に戻りますよ」
「泣いでないもん……」
最後まで読んでいただきありがとうございます。
スライム相手に本気出す勇者(笑)