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悪役令嬢、必死だ









「で?アクイラが僕の管理下にある本が見たいなんて珍しいね?ほら、僕の管理してる本は歴史のある本やこの世界のことだよ?」






「はい、分かってます。ちょっと最近の世界の状況とかがきになっていて。」





そう、今は兄様の管理している書物や本を見せてもらうために倉庫にいるのだ。なんでかって?

ほら、放置してたけど私いい人になるって決めたし!?どうせなら自分の出来ることを少しずつやっていこうと思ってね!!ふはは、私えっらい!

すみません調子乗りました。






「へぇ…でもアクイラ?経済や世界の出来事なんて僕や父さんとか国王に任せとけばいいだろ?」


「いえ、私も直接たくさんの方に出会いたいですし、それになにか出来ることがあればしたいのです。迷惑……ですか?」





と、ロリコン兄に上目遣いをして見せる。まぁこれもアクイラだから出来るんであって本来の、前世の私なら絶対気持ち悪くて出来ない。よかった、アクイラが可愛くて…。





するとプルプルと震えだし萌え出してる兄が目の前にはいた。





「あぁぁぁぁ!!!いつの間にそんなに可愛事ができるようになったんだ!!」



「うぐっ…ぐ、ぐるじい……です兄様」



「僕のアクイラぁあぁぁ!!」



抱きしめられた…うん、抱きしめられた!!

ぎゃぁぁぉぉぉぉぉ!!!!まって、今すぐ萌え転がりたい。いやまて私、この兄はロリコンだ!ロリコンなのだ!!


そう、ロリコン……ロリコン。でも、どうしようもなくイケメンなのだ。ダメだァァァ!叫びたい!からの苦しいわボケぇぇぇ!!!

しかも僕のアクイラだと??いやいやいや!!違うでしょ!?まって…じゃあコロナの事言ったら……うぁ。絶対ダメだァァ!!

この兄なら暴走しかねねぇ!!!何が何でも言ったらダメ。




「あ、の兄様!?私今調べ物してるんです!お願いですから離れてください」



「いやぁーだ」



「子供か!?離れてくれないと嫌いになります」




「っ!?それは困る!?」



とやっと離してくれたから少し距離をとって座る。

えーっと、最近の大きな事件は…幻獣達の攻撃…??



「兄様…この幻獣達の攻撃って…」



「ん?あぁ、それか…それはね、一年前の事件なんだけど…この付近の小さな村に幻獣達が攻撃してきたんだよ。それも、何らかの人間が幻獣達を操ってたんじゃないのかって言うのがあるんだよ、噂だけどね?まぁまだなぜ幻獣達が攻撃してきたのかは分からないけどね」



「そう…ですか。、」


幻獣使い…聞いたことあるような。

いや。気のせいかもしれない。



なんて考えていると。

コンコン

とドアを叩く音がしたので耳をすませる。誰だろう?






「アクイラー?元気かい?君のお父さんに聞いたらここに居るっていわれてきたんだけど、出てくれる?」



なっ?!こ、コロナぁぁぁあ????

なんてタイミングの悪い!?



「んん?アクイラの知り合いか?男の声………確かめねば!?」



「ま。待って、兄様!?大丈夫!私が出るから!待ってて!ここで!!」




「いや。今のは男の声だろう??友達かい?どんな子だい??他とでどんなにいい子であろうとアクイラは渡さないぞ!?」



いやぁぁぁ!!!開けないでぇぇぇ!!

と叫びながら兄様を追い抜かして急いで外にでてコロナの手を引き走り出す。




「ちょっ、アクイラ??何をそんなに焦って……」



「い、いいから少し黙って走ってください!一刻も早く隠れるんです!?」



「隠れる??何を言っているんだ」




「だまって!!」




といい走りに案外自信のある私は猛ダッシュでコロナを引っ張りながら走りやがて一つの部屋に入る。



「はぁっ…はぁっ…」




「ははwおつかれアクイラ」



な、なんであんなに走ったのにコロナは疲れてないのよ!?化物か!!!

汗一つない爽やか笑顔のコロナが無性に腹が立って仕方が無い。

こっちが兄様には絶対知られないようにって決めて必死だったというのにこいつわぁぁ!?





「も、来るなら連絡をしてください。」




「あー、ごめんごめん急に会いたくなったからね」




「はっ……よりによって今日だなんて………」




「よりによって?」



「なんでもありません気にしない出ください。」




キョトット首を傾げるコロナ、可愛い、かわいいけども!?そんなことしてる場合じゃねぇー!!と、取り合えすバレないように気をつけなきゃ。



私に婚約者ができたなんて知ったらきっとショックでおかしくなってしまう。だめだ、そんなのだめだぁぁぁ!!!!






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