幼い
「このクマ、君に似合うよアクイラ………あぁこの服も……ネックレスも!」
楽しそうにお店を回っては何やら引っ張りだし私に似合うだとか言って買おうとするパンセを何度止めたことか……
なんだろうか、今日のパンセは凄く……うん、はしゃぐ子供みたい…いつもみたいに生意気じゃないし。
まぁ、悪くは無いんだけど、すごく嬉しそうに服やアクセサリーを見せられ、どれがいい?などと聞かれると調子が狂う。
「…はぁ」
「ん?どーした?アクイラ」
「えっ、あ…何でもない、!」
気づかれないようにしたつもりがバレてしまった…
あまりにも心配そうに見てくるので思わず笑ってしまった。
「……僕の顔になにかついてるの?」
「ふふ、そうじゃないの、気にしないで……?」
「ならいいんだけど…………あっ、アクイラ!このピアスなんてどう??」
ピアス?見せられたものを見てみれば黄緑色のとても綺麗な色をした涙の形?のようなピアスだった。
「わぁっ、綺麗………」
「よし、これを買おう!!」
「えっ!?いやいいよ、そんなの悪いから!!」
焦って止めようとすると買わせて?と首をかしげてるお願いされた……あぁもうっ!!イケメンなんだよ!!なんでだよ!!!
イケメンにそんなことをオネダリされたら断れるわけもなく…
「…ぅ…………お願いします…」
「あぁ、任せて!!」
嬉しそうに待っててと言い微笑みながらレジの方に走っていくパンセの後ろ姿を見つめる。
なんか、悪くもないね、楽しい………まぁこれから先、変なの似合うんだろうなぁ……
そう言えば、学園で正義のヒーロー的な感じで頑張るんだっけ……パンセに言ったらきっと馬鹿なの?って真顔で言われるだろうなぁ
なんて苦笑いしていると不意に後ろから声が出ないよう口に布のようなものが押し当てられる
「んんっ!?…んー!!!」
そして引きづられるようにくらい場所へ奥へ奥へと連れてかれた。