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危機一髪…??



ガラッ



カツ




カツ




カツ





誰かが部屋の扉を開き入ってきた。



「……」



そして、押し入れの前で止まると…



ギィィィ




「うわっ………だれ?」



「ひっ?!………お、お兄さま…」



「え…君のお兄さん……?」




「やぁアクイラ…僕のお姫様……やっと見つけたよ、そこの方は、誰かな?」





扉を開いたのは紛れもなくヒドルスだった。

そう、今アクイラとコロナの前にはニコニコとイケメンな顔で微笑むヒドルスがいるのだ。



そしてその顔は確かに笑っている。だが、目は笑っていない、アクイラは恐怖した。

なぜか…それは、目の前にいる実の兄であるヒドルスは前世、ゲームの中で見た嫉妬に狂ったときの彼の目と同じだったからだ。



恐怖で顔を青白くしたアクイラ、とそれをみて何事かとアクイラを背中に隠し見構えるコロナ。



3人しか居ない、どんよりと暗い部屋の中を恐ろしいほどの静けさが漂い数分たってもお互いをさぐり合うヒドルスとコロナ。



するとフッと優しく微笑むヒドルス。

そして口を開く



「やぁ、これはこれはコロナ王子ですね?僕はアクイラの兄のヒドルス・ギルザードです。以後お見知りおきを」





そう言うとさっきとは売って違う優しい微笑みを浮かべるヒドルス。


そう、沈黙を破ったのはヒドルス。





「ぁ、あぁ、アクイラのお兄様であられますか、はい、コロナ・アウストリウスです。」



社交辞令として自己紹介と礼をするコロナ。



アクイラとはいうと…ふたりが微笑みあっているのを見てホッとしてる様子。

そしてポスっとコロナの背中に体重をかけている。





「いやぁ、さっき部屋にノックをしてきたのはあなた様だったのですね。ビックリしましたよ、アクイラが血相を変えて飛び出していくもので…何かあったのかと」



ニコッと微笑む。

だがその目はやはり何かを探っているようだ。


するとコロナも微笑み返し。



「申し訳ございません、いつもはアクイラには来ることをきちんと知らせてから来るのですが今回は僕が会いたくてついつい驚かせるため連絡なしに来てしまいました。」



“アクイラ、ゴメンね?”と言う。




「ぁ、いや…あの、大丈夫ですよ!!…それに、お兄様もさっきは急にいなくなってしまってごめんなさい」



アクイラは見逃さなかった。コロナが自分に会いたくなってしまったと言った時に一瞬ヒドルスの表情が無になったのを…でも、あえて気づかない事にしたのだ。




「いや、良いんだよアクイラ。それにしても2人は…」



「アクイラ様にヒドルス様!それにコロナ様!!旦那様がお呼びです!!」



ヒドルスが何かを言おうとした瞬間入ってきたのはこの家のアクイラが信用しているメイド、アントリア・テレスピウムである。



アクイラはその時心からアントリアに感謝をしたのだった。







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