表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
36/50

“魔物”

 爆音が聞こえて、僕達は顔を見合わせて走り出した。

 その小さな音が近づくにつれて、ちらちらと炎が見える。

 更に近づくと声が聞こえる。


「ミルフィ、援護!」

「は、はい……“火球(ファイヤーボール)”」

「“風の弓ウインド・アーチャリー”」


 どうやら炎の塊を生み出しして風であおり動きを加速、または分裂して攻撃しているようだ。

 二人の連携プレー、といった所だろうけれどそこで、


「ぎやぁああっ」


 何かの動物の鳴く声が聞こえる。

 それも集団であるらしい、そこで、


「“炎の盾(フレア・シールド)”」


 ミルフィの声が聞こえると共に、何かがこちらに飛んでくる羽の音が聞こえる。

 エルザたちの方は防御の魔法でおそらくは大丈夫だろう。

 だがそのせいで素通りした“遺跡”内の魔物がこちらへと向かっているらしい。


 らしいといったのは、すぐにその“魔物”達が見えたからだ。

 “魔物”。

 “遺跡”の範囲では“遺跡”の守り人であったりする場合もあるが、大抵はこの遺跡に注入されている“魔力”から存在が生じている、と言われているがまだよくわかっていない。

 

 また、こういった“遺跡”以外にも特定の場所に危険な“魔物”がいるため、“遺跡”だけが“魔物”を生み出す媒体ではないといわれている。

 他にも“魔物”自体が繁殖する場合もあり、現在分かっているのは、危険な存在ではあるが倒すと魔道具の材料として使えたり、または種類とその能力について幾らか収集されている、といった程度である。

 またこの世界にも一応は、人間に似た“亜人”と呼ばれる少数民族も多々いて、場所によっては国を作ったりしているが……人間の人口の方が多いのと、文化風俗の違い、異言語といったものを持つがためになかなか人間との接触は少ない。


 ただドワーフが鍛冶が得意なため、魔法使いは接触することが多いといわれている。

 僕も師匠に連れられて様々な人々に接触したり、お姉さんの中にはエルフもいたので、よく知っている。


 話を戻すが、“遺跡”は冒険者に身近ではあるが謎も多い。

 そもそもこれだけ高度な文明を持った人たちがどこに行ってしまったのか?

 文明の記憶自体が“集団”で“消去”されたのでは、といった眉唾な説もあるが案外それが本当なのかもしれない。


 そう思いだすと僕は、特に嫌な存在を思い出して、意識の外に追いやった。

 代わりに目の前の敵に集中する。


「“炎の矢(ファイヤー・アロー)”」


 “無詠唱(ノン・スペル)”で生み出した細長い炎が高速で飛んでいき、現れた魔物、胴体が僕の頭よりも大きい蝙蝠に突き刺さり、蝙蝠は消滅していく。

 後に残ったのは、蝙蝠の原動力となる魔力の結晶である“魔石”。

 魔道具から日用品まで幅広く使える石だ。


 こういった“魔物”が人間を襲うのは、一説によれば人間には“魔物”にとって足りない物質を補うためだともいわれているらしい。

 そのように、人間から補えるように“作られた”のではと師匠が以前呟いていたことがあったが……そう僕は思い出しながら、僕は魔石を無視して走る。

 今はエルザたちの様子を確認するのが先だった。

 

 そして明るい通路に出てそこで、僕達が見たものは。

評価、ブックマークありがとうございます。評価、ブックマークは作者のやる気につながっております。気に入りましたら、よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ