表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/22

…戦い 1

…レーネと再会して、3週間。

8月の中旬頃。いつものように、都市にある政府に向かってデモを起こしていた

その時…。


 国軍が出てきて、いきなり僕らを、銃で打ち始めた。女、子供関係なく…。




「撤退っ!!今は、命を守れっ!!」




 響く声と銃音、悲鳴、怒号。

 辺りが、赤く染まる。倒れて行く仲間。嘲笑う国軍。国軍が、赤ん坊を抱いた女性をも打ち抜く。…まるで、地獄絵だ。




「殺せっ!!ムダな人口だ!」




 しわがれた低い声…現国王ジン。僕らの憎い敵が、目の前にいた。初めて見る王…おそらく、20代だろう。恐ろしく、若くて、鎧まで着ている。こんな奴に、台無しにさせてたまるかっ!!目を閉じて、思考を働かせる。




「ルーフォスっ!!」




 幼なじみの悲鳴じみた声。その後、銃音。打たれた…そう思ったが、どこも痛くない。…助かった。薄目を開き、その瞬間後悔した。目を大きく見開く。


 …彼女に抱きしめられた。

 彼女の身体から流れる赤。

 …大量の血。

赤く染まる視界の中、彼女は微笑んだ。



「…良かった。さ……きに」

 逃げろと訴える翡翠色の瞳。




「何しんの!!早く逃げるわよ!!」

 マリーの怒号。彼女が、僕の腕を引っ張る。待って!レーネと離れてしまう…っ!!マリーの手を振りほどく。懸命に離れまいとするが、離れてしまう。伸ばした手が、届かない。


 レーネの背後に、誰かいた。その次の瞬間、彼女が炎に包まれた。



「レーーーーーーっ!!」

 


 喉に絡みつく悲鳴。悲鳴なんて、初めて上げた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ