表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/4

豪華な炎の華はいかがですか?~現状が理解できないのでそろそろ現実逃避したいです~





「体に、異常はありませぬ。2日間も眠っていらしゃったのは、精神的なものですな」



なるほど、本能的に目が覚めるとヤバいということを理解して体が目覚めるのを拒否ったってことですね。









お医者様がお大事にと出ていくと、どこからともなくメイド服を着た美女が現れました。


「ごきげんよう、シンシア様。


わたくし本日より、シンシア様の専属侍女をさせていただくことになりました、マーガレッドと申します。


なんなりとお申し付けください」


……。


「せ、専属?」


「はい、私の主はシンシア様だけです」



どうしよう。意味が分かりません。


私は、あれですよね?


王太子殿下に顔面パンチをくらわせて、その罪で拘束されたはずなのに、なぜに専属のメイドさんが付くのですか?


しかも、燃え上がる炎のようにきらめく髪と瞳をお持ちの美女。


むしろあれですよ、この人に無給で一生仕えるのが刑罰といわれた方がよほどしっくりくるんですが…





「えっと、お聞きしてもいいですか?」


「もちろんです、我が君」


わ?わがきみ?


にっこりと微笑まれましも…



「あ、あのいったい何がどうな」



コンコン



「失礼するよ」



ガチャリと音を立てて扉が開きました。


「医者は何て言ってましたか?



…ってなんでメグがここにいるんだ?」



将軍閣下でした。




私の心臓は今だかつてないくらいに高鳴っていました。


なぜって?


だって、今、扉が開く瞬間無表情だったんで。


いや、ほら、別にあの笑えない冗談に踊らされているわけではナインデスヨ?


大体、私ノ行動一ツデ国ガ戦火ニ包マレルナンテ、ソンナ事アル訳ナイジャナイデスカ。ネ!!



ごめんなさい。ごめんなさい。ホントはマジで怖いです。


一国の王子様がそんなこと言ったらマジで怖いじゃないですかッッッ!!


殿下の言ってる意味の半分も理解できなかったですが、怖いじゃないですか!!


なんで私が笑ってないと火の海って意味がわかんn




「お兄様、返事がないのに、我が君の部屋に勝手に入ってこないでください」


お兄さ…ま?


「え?あぁ、すまん。


ってなんでお前がここにいるんだ?」


そう言いながら、将軍は美女の横に並び立ちました。


炎の赤毛に美女と美男子。


言われてみれば顔だちも似てなくは無いような?




「ふふふ、ジェイド兄様に手を回していただいて、シンシア様付の侍女にしていただいの」



さも羨ましいでしょう?みたいな言い方されて将軍は苦笑されました。


「まぁ、お前が近くにいれば安心だしな…


シンシア様にご迷惑をお掛けするんじゃないぞ?


シンシア様、メグは…マーガレッドは、兄の私が言うのもなんですが…割と頭が回って、魔力もそれなりなので、きっとシンシア様のお役にたつと思います。


どうか、妹をよろしくお願しま(のしっ)」



カルディオン伯爵家の『炎の華』。



伯爵令嬢。つまりはお姫様。



そんな方が私のメイドさんとか意味が分からなく、混乱してます。


話の途中でしたが、ほら、あの恐ろしい冗談だって意味わかんないですし…?


というか、現状についていけてないのは私だけって感じなんですが、何がどうなっているんですかね?




え?


今、私にわかることですか?


そうですね…



私って混乱すると、手とか足とかが勝手に動く人間なんだなってことですかね。






「ご……ごめんなさい………ッ」




人食いドラゴンを倒した英雄に踵落としを決めて初めてそんな事実知りました。


出来ることなら一生知りたくなかったな…とか。















シンシアの愛称がシンディ

マーガレッドの愛称がメグです。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ