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プロローグ
イライラする。
世界にも、、他人にも、、イライラする私にも、、
私は、世界に希望を持たない。どうせ誰にも理解されないから。
自分の気持ちや想いを口にしたところで、『気持ちはわかる』という軽い共感と、『そういう時、自分はこうする』という自慢しか返ってこない。
言葉は誰かを救うかもしれないが、誰かを殺すこともできる。ウイルスのようなもの。
誰かの心無い一言が、大きな言葉に変わり、相手の心を蝕む。
やがて、その誰かは心を閉ざす。
その一言を放った人は、笑顔で暮らしていくのに、、理不尽だ。
だから、何も言わないし、聞かない。
私は、、話すことをやめた。
でも、、本当は、、
本当に、、誰かに助けて欲しい。
言葉では伝えられないけど、助けて欲しいんだ。
我ままなのも、拗らせているのもわかっている。
それでも、言葉にするのは嫌だ。
だから、、誰か、、助けて、、、
この世界にも信用できるものがあると、そう思わせてくれる誰か、、、助けて。