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【起】では添削と行こう

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

創作部。の二人。

プロット通りに進まねぇ〜!! なんなんだよ!! こいつら!!

さっさと連載しろよ!!

と外野から野次を飛ばします。

私は兄さんと向かい合わせに座る。すると兄さんは持っていた携帯端末から私が投稿した作品を開き、黙って視線を動かす。左右に動く事早数秒、兄さんはある一点を指さした。

「『移り変わる日光は宝石の光をそのまま目に入れた様に眩しく』これ、『宝石の光をそのまま』ってよりも『宝石をそのまま』に変更した方か良い。『光』を二度も使わないで。重言に見える。あと文が長過ぎてダレる。

あと、『宝石の光』と『濃淡』って私の中ではイコールで結び付かない。眩しさに濃淡があるとは思えない。やるならこの一文、丸々変更して。

あとは……水墨画。この言葉、なんで今までの流れから出てきたの? 宝石って言われて想像するの、海外の煌びやかな王族が纏うものでしょう? 物静かな水墨画とは相性が悪い。やるなら……絵画の一部とかって直した方が自然。

……指だと見にくいな。タッチペンか指し棒用意しよう……」

そう文句を垂れて、兄さんは部屋の隅っこに引っ込んで行った。

対する私は呆然とスマホを眺めている事しか出来なかった。傷付いたのでは無い。自分に失望したのだ。自分が如何に考え無しに物を書いていたのか、改めて突き付けられたのだから。

でもそこまでしないと納得の行く文章を構築する事は出来ないのだと思い知った。やっぱり相手は格が違う。だって私が去った後も、創作を続けていた人なのだから……。

「お待たせ。何? 心折れて書きたくなくなった?」

戻ってきた兄さんは凄惨な笑みを浮かべて私を見下ろした。遥か遠く、格上の生き物が、矮小な生き物の頑張りを見下ろす様に。期待と好機を滲ませて、私の動向を眺めている。

「自分に失望しただけ……。何も考えてなかったんだなって思って。でも兄さんのお陰で自分の未熟さを知る事が出来たから。諦めない」

願い出たのは私なのだ。他でもない私。そんな私自身がたったこれだけの言葉で心が折れて、逃げ出すのは相手に対する裏切りだと思った。

意を決して兄さんの顔を見る。するとまた口角をキリキリと上げて、目をギラつかせて此方を見据えていた。

「そう。それで良い。そうでなくては。君が書きたいと思うジャンルは、君がどれだけ頑張っても、見向きもされないだろう。それぐらいこの世界(サイト)の読者は厳しい」

兄さんの言う通りである。『異世界転生』、『ざまぁ系』、それから外れた私の読み物はきっと対象となる読者自体が少ない。だから人気を勝ち得る事自体がそもそも無理なのだ。

其れでも書きたい。納得のいく作品を。

「君の作品で、他の作品も好まない読者さえも潰し回る気概が無いと、やってけないよ」

そう言うと、兄さんはまた口を開く。

「という訳で、出掛けるよ。君、暇でしょう?」

そんな暴君じみた提案をされ、暫く私は唖然とした。いや分かってはいた。寧ろ今まで自制が聞いていただけ。こっちが兄さんの本性である。

「まさか、行かないとか言わないよね? 指導を願ったのは君なのだから」

「兄さん……本当、変わらないね……」

本当は次、連載予定だったんです。

でも、なんか、別のルートに強制突入しました。

話的にはそれが自然だけどさぁ……。

と愚痴を飛ばします。


それに対して

『君、本当に自分と作品良くしようって思ってる?』

『未熟な状態で突っ込める訳ないって、君が一番分かってるでしょう?』

とキレキレな突っ込みが帰ってきます。

怖いんだけど。このお兄さん。


添削は私が読み返して気になったところを主にあげてます。

けちょんけちょんに言い負かしてますが、其れでも評価を入れたのは『綺麗な文章』だと兄さん自身が思ったから。


ダメな所もある。けれども全体的には好き。という評価です。

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