beautiful Days
「それでは今日もいってらっしゃい」
テレビの向こうで見送られた
嫌な寒さの風が 街に吹きさらし
なんだか落ち着かないと言いそうになる
朝の通勤時間 駅のアナウンスが 今日はやけに響くみたい
そうか 世の中の忙しなさが 僕を置いていくんだ
11月が終わりを迎える
もう二度とこない11月
そうやって大げさにラッピングしてみたら
少しは特別になるのかな
なんてことのない日々 なんでもない暮らし
なにものでもない僕は どこか期待している
早く帰りなさいと急かす 夕方のチャイム
ずっとそこにあったはずの公園 子どものはしゃぐ声は
走る電車の音にかき消されて
早く灯ればいいのに 見上げた街灯を
僕は恨めしそうに 見つめるんだ
11月が終わりを迎える
もう二度とこない11月
そうやって大げさにラッピングしてみたら
少しは特別になるのかな
なんてことのない日々 なんでもない暮らし
なにものでもない僕は どこか期待している
感傷はどこにも売られていない 落ちてもいない
「しょうがない」そうやって取り繕って
頬の染め方も忘れてしまった
ああ 11月が終わりを迎える
永遠を否定して
今日が一番 美しくありますように