ブロック4~アイドルがSTEP UPしたイロハでフィナーレ!
「D.J.コウプレゼンツ! クリスマース・ナイトショウ! さあ、いよいよお時間も少なくなってまいりました。急ピッチで進めていました最初のかなめちゃんに送るステージですが、危なかったですねー、今準備が完了したようです。というか、考えてみればこれはラジオなんで準備は必要なかったかもしれませんが……でも、2人にとって必要とあらば用意するのがクリスマス・ナイトショウ! では、お呼びしましょう。かなめちゃん?」
「は、はいっ!」
「緊張してますね、大丈夫ですよ、あなたが受け手です……って、それも緊張しちゃうかもね」
「ここまでしてもらってから言うのも本当はためらっちゃうけど、逃げ出したい気持ちで……」
「その気持ちはわかりますよ、もしかしたらって思うんでしょ? でも、いつかはっきりしないといけないことだから、せっかくの機会を無駄にはしない方がいいと思いますよ。まあ、というか呼んでしまうんですけどね。それでは、愛しの王子様をお招きしましょう! どうぞ!」
「ど、どうも」
「せっかくですからお名前をどうぞ」
「木下です、大学2年です。というか何やってくれてるんだ、浩一」
「さあ、何のことでしょう? 私はD.J.コウ、木下さんですか、初めてお聞きしますが?」
「えっ、木下先輩……知り合いなの?」
「かなめちゃんは、まだ気づいてくれないのかな。切ないなー、やっぱ大学の前でナンパしてきたヤツなんて覚えてないか」
「ご、ごめんなさい」
「僕の入っているサークルがこの放送サークルで……ところで浩一、その発言は自分で浩一だと認めているような」
「さあ、それではまいりましょう!」
「無視ときたか」
「木下先輩とやら、あんたこのかわいいかわいいかなめちゃんを9カ月もほっといて何様なんだバーカ。かなめちゃんのこと好きでたまらないくせに。いい加減、ちゃんと気持ちを伝えてスッキリしてしまえや」
「キャラ崩れすぎだぞ、おまえ……」
「なんとでも言え。おまえが何も言わないからかなめちゃんが不安がってるだろうが。さっさとプロポーズなりして責任取れー!」
「な、なんかすごく恥ずかしい……」
「かなめちゃん、ぜーんぶ木下のせいだから。てことで、ここまで言われたら始めないわけにはいかないよな?」
「全部浩一が煽ってるけどな……にらまないでくれ、わかったよ。……かなめ」
「は、はいっ!」
「今までなんかタイミングなくて言う機会がなかったけど」
「9カ月もかー!」
「うるさいな、浩一。とにかく。言われたからってわけじゃないけど、じゃあ一応改めて」
「う、うん」
「かなめのこと、好きだよ」
「はうう……」
「あーっと、かなめちゃんダウン! それを支える木下! なんという愛の形なんでしょう!」
「実況するな。さらに煽るな。……まったく」
「さて、無事にっくき木下に想いを伝えていただいたところで、そろそろお別れの時間……と、あれ? なんか先ほどのステージに誰か上っているようですが」
「こいつ! こいつもどうにかしてやってください!」
「えっと……男を引っ張りあげている女の子がいらっしゃるようですが。とりあえずどういうことか聞かせてもらっていいですか」
「わたしのこと好きなくせに告白しないんですよ? せっかくわたしがその気になったのに、それまでさんざん告白しておきながらピタッとやめるんですよ?」
「あー、それはまた……ちょっとしたすれ違いですね。というか、それは真剣に考えなかったあなたにも責任がありますよ、せっかくなんであなたが彼に告白したらいかがですか?」
「うう……わかったわよ! ねえ、わたしと付き合う気は……」
「ない」
「わたしと……」
「却下」
「なによなによ! あんたなんて大っきらい!」
「なんか思わぬ修羅場になっているようですが……リスナーさんには音声だけなんでわからないかもしれませんが、大丈夫です。この2人、こんな感じがしっくりきているようですので、ほっといてあげましょう。いつになるかわかりませんが、きっと来るその時のために、彼にペアリング、差し上げときます。……さて、長らくお送りしてきましたクリスマス・ナイトショウですが、いよいよお別れの時間が……」
「コウ! ちょっと待ちなさい!」
「ま、またですか。……って、げっ」
「なんなのかしら、そのあからさまに嫌そうな顔は」
「いえ……名前をどうぞ」
「飯倉このみと申しますわ」
「いやいや、これは飯倉このみさん。かなめちゃんの元恋のライバルがいったいどう……ぐぐっ!」
「何か言いましたかしら?」
「どうしてでしょう、ブースの中に手は出せないはずなんですが、何かダメージを食らった感じがします……あ、えっと。ちょっとこちらで整理しなければいけないことができてしまいました。なのでここで一曲ご紹介します。数年前の話なんですが、あるアイドルが偶然出会った人に向けて1番が作られ、後づけで幸せになる2番が作られたという、実話をもとにした曲です。アイドルパニック! どうぞ」
「♪~
あたたかい風の中
あなたの笑顔見つめている
私と気持ちが通じてる
胸がときめくの
偶然の出逢いから
たくさんの月日が流れて
私の想い伝わって
手と手を取り合えた
しあわせな気持ち
どこまでも続くよね?
Happiness あなたといるだけで
それ以上何も望まないよ
Wedding-Bell 隣にいてくれるのは
あなただけしか見えないの
一緒に2人 ステキな未来作りたい
~♪」
「なかなかうまく回してますわね、さあ、曲を入れたってことはもちろんこっちに来るってことを意味してるわけですわね?」
「そういうつもりはなかったんですが……いや、行かせていただきます!」
「最初からそう言えばいいですのに」
「で、どうされました、飯倉さん。ステージに上ったりして」
「あなたこそ何か言いたいことがあるのではなくて?」
「は、言いたいこととは」
「散々今までの子たちをけしかけておいて、自分が何もしないなんて卑怯。あなたに好きな人がいるなんて初耳ですわ。さあ、さっさと吐きなさいな」
「だ、誰がそんなことを」
「さあ、ラストはD.J.コウで締めくくります。みなさん、どうぞよく聞いてやってください」
「あっ、木下てめえ! 勝手にブースに入るな! というか勝手に音楽止めるな!」
「お返しだ、D.J.コウ。お姫様は浩一が誰のこと見ているか興味津々らしい」
「だ、誰が誰を興味津々ですって? 言っておきますけどね、私はこんなちゃらちゃらした男に好きになられた人なんてかわいそうだと思って、忠告するために聞いてあげようというだけですわ」
「くそっ、木下余計なことを……つーか何げに言われ方ひどくね?」
「さっさと言いなさい」
「ああっ、もうわかったよ! 飯倉このみさんですよ!」
「……え」
「さあ、飯倉さんが固まってしまったところでクリスマスナイトショウ、お別れの時間となってしまいました」
「お、おい! 何締めようとしてるんだよ! 俺のことは放置かよ!」
「あ、そうですね。D.J.コウにもプレゼントを。というかもうしちゃいましたか。お互い気持ちを伝えられたってことで」
「「誰と誰が!」」
「さっそく息の合いっぷりを発揮していただいたところで、今度こそお別れの時間です。また来年……お会いできるかは分かりませんが、もしあったらまた聴いていただければと思います。ではこの番組、提供はフェアリードレス、D.J.は……」
「D.J.コウでお送りしました! っていうかここくらい俺に言わせろよ! 今そのまま終わらせようとしただろ! あー、それではみなさんまたお会いしましょう。クリスマス・ナイトショウ、最後までお付き合い頂きありがとうございました。See You!」
クリスマス・ナイトショウ、ブロック4は、
おしえて、恋のイロハ。(N8447F)をベースに、
STEP UP!~幼なじみの場合(N6167I)
アイドルパニック!(N0131J)
を差し込んでお送りしました。
ところで、これは絶対ブロック2で交わしたDJと飲みに行く約束は無かったことにされる。間違いない。