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ブロック2~ご注文は?小説書きの好きになったバカップル!

「さあ、今夜限りの特別番組、D.J.コウのクリスマス・ナイトショウ。提供は、かわいいウエイトレスさんが心まで温かく。ファミリーレストラン、フェアリードレスでお送りしております、が。いや、フェアドレには私も行くんですがね、ほら、そこ。あの子、確かフェアドレのウエイトレスさんでしょ? そうそう、あなた。次はあなたの話を聞かせてもらえるかな?」

 

「こ、こんばんは!」

 

「すみません、いきなり指名して。スポンサーという大義名分を使ってますけども、実は私がお話ししたいだけだったんですよ。え、分かってるって? 失礼しました。さあ、名前と年齢を教えていただけますか」

 

「あ、名前はごめんなさい。あんまりお店に迷惑かけられないので……17歳、高校2年生です」

 

「いやあ、この子、人気のウエイトレスさんなんですよ。まあフェアドレの女の子はほとんどそうなんですがね。ただ、この子が入ってから急にお客さんが増えたとか。で、何かエピソードはありますか」

 

「実は彼がいるんですけど」

 

「……束の間の夢でした。それで?」

 

「今日、なぜか奇跡的にお休みが取れたんですけど、バイトが忙しくて、普段会う機会が少なくて。心なしか彼も、なんとなく冷たいって感じが」

 

「きっと今日の休みはフェアリードレスさんの気遣いですね。ところで冷たいって、どういう時にですか」

 

「フェアドレに来てくれている時とか……」

 

「……間違いなく、嫉妬ですね。他のお客さんとよく親しげに話してるでしょ」

 

「それは、やっぱり楽しいし」

 

「うーん……一瞬辞めたほうがいいと言いそうになりましたが、スポンサーさんに対する挑戦になってしまいますからね。今日はカレシと一緒に?」

 

「はい、一緒です」

 

「こうなったら、こういうたまに会える機会くらい、思いっきり甘えてみたらどうですか」

 

「そうかも。彼、私を注文してくれたから、こっちからもいろいろ注文しちゃおうかな」

 

「もう聞いていられません。2人きりになれる空間を差し上げますのでそちらでごゆっくりどうぞ。では、次の方にまいりましょう。こんばんは」

 

「どうも」

 

「男性の方ですね。お名前と年齢を」

 

「匿名でお願いします。17歳です」

 

「何かエピソードをお願いします」

 

「僕、小説を書くのが趣味なんですけど、一緒に書いている女友達がうるさいんですよ。こうじゃないああじゃないとか」

 

「たとえばどういうことですか」

 

「この男がヘタレだ、こういう時はバシッと言って欲しいとか、女たらしなんて許せないとか」

 

「ふむ……その女友達はそこにいるのかな?」

 

「ええ、いますけど。今日も図書館行って小説書いてたんで。勝手についてきた感じですけど」

 

「勝手についてきたって何よ!」

 

「おっと、呼ぶ前に来ていただけましたね。あなた、彼にそうなって欲しいんでしょう」

 

「なっ!」

 

「素直にそう言えばいいじゃないですか」

 

「う、うるさいですっ!」

 

「ははは、今回は素直になるきっかけをプレゼントさせていただきました。さて、次に行きましょう。こんばんは」

 

「「こんばんは」」

 

「おっと、息ピッタリのカップルの登場です」

 

「息ピッタリだなんて、そんなことはないですよ。ピッタリなのは殴るタイミングだけ……」

 

「そんなに叩かれてほしいんだ?」

 

「既にグーでやられているようですが……彼、大丈夫なんでしょうか。あ、なんかダメなようです。彼の手当てを差し上げますので誰か運んであげてください。さて、次行きましょうか。こんばんは」

 

「どうも、こんばんは」

 

「先ほどまでのフレッシュな方々とは違って、今度はちょっと年上でしょうかね。名前と年齢を」

 

「MMRです。年齢は一応伏せておきます」

 

「なんかミステリーなものを想像しますが……」

 

「まったく関係ありません」

 

「そ、そうですか。すみません。ではエピソードなんかを」

 

「先ほどにもいましたが、私も小説を書いたりしているんですけど、最近うまく進まないんです。一話だけ書いてそのままになってしまってるのもあって、どうしようかと」

 

「そうよ! どうしてくれるのよ! 私もこれ出たかったのに、今の私がどんなスタンスなのか全くわからないじゃない!」

 

「な、なんか乱入してきた女の子がいますが。それに、クリスマスと関係ない気がしますが。ツッコミどころが多くてどうすればいいのかわかりません。とりあえず頑張ってくださいと言うしか……」

 

「すみません、グチってしまって」

 

「あ、いや……あなたがいないと私もいませんからね。なんとも言い難いところです。見たところお一人のようですが」

 

「はは……まあ、その通りです。でも、そろそろデートの時間なんです。画面の中で」

 

「最後の一言がなければ祝福もできるところなんですがね。わかりました、そのデートが終わったあと私と飲み明かしましょう。私は未成年なのでソフトドリンクですが。今からついていけるかどうか心配です……。では、ここでまたまたCMです」

クリスマス・ナイトショウ、ブロック2は、

1組目 ご注文は?(N1280H)

2組目 僕は小説書き(N1069H)

3組目 バカップル手前の二人(N3139H)、バカップルの二人(N4632I)

4組目 好きになって(N2691I)[ただし更新停止中]

でお送りしました。


作者自身を登場人物にする、というのは私がやるとなんだかイタめですが、今回だけは許していただければと

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