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ブロック1~教えてみたいバツゲームのイロハに会いたい

お初の方はあまりオススメできる内容になっていないのをご了承ください。

「さあ今年も始まりました、クリスマス・ナイトショウ!

 この時間は現役大学生の放送サークルがお借りしてお届けしておりますが、しかしクリスマスの今夜だけはいつもお送りする番組とは違い、D.J.コウがとびきりスペシャルな内容でお届けしちゃいます。

 今年初めてのリスナーのためにもかるーく説明しましょうか。今夜はここ、公開生放送しているブースの前でクリスマスにまつわる話をお寄せいただき、私の独断で『これは良いエピソードだ!』と認定したら、できる範囲でクリスマスらしく、プレゼントをさしあげようという、そんなゆるーい感じの進行となります。

 今夜は、私も含めて一人のキミも、クリスマスを謳歌しているとっても羨ましいキミたちも、きっと心が温まることでしょう!

 おっと、そうこうしているうちに一組目がスタンバイできたようです。こんばんは!」

 

「こんばんは~!」

 

「おっと、女の方ですね。お名前と年齢を聞いちゃってもいいかな?」

 

近葉このはかなめ、19歳です! 大学1年生です!」

 

「かなめちゃん、元気いっぱいの子ですね! まさか一人ってことはないよね? 一人だったらお兄さん、オフレコでお話し願いたいですねー」

 

「えへへ……残念ですけど、今日は大学の先輩の男の人と一緒です」

 

「あらら、ふられてしまいました。で、そのカレシさんは今どちらに?」

 

「えっと、すぐ後ろで待ってもらっていますけど……あの、カレシではないんです」

 

「おっと、それは聞き捨てなりませんね。ちなみにこのブースからかなめちゃんのお顔はバッチリ見えちゃってるんですが、かわいらしい子ですよー?」

 

「その……たぶん付き合っている、とは思うんですけど……でも実際には私が好きだって伝えただけで先輩からそう言ってもらったことないんです。といっても一度私が止めてしまったんですけど」

 

「ちなみにその好きだって伝えたのはいつ頃ですか」

 

「えっと、私の高校の卒業式の日なんで……今年の3月です」

 

「いやいやいや! それって9ヶ月もそのままじゃないですか!」

 

「そうなっちゃいますね……えへへ」

 

「えへへ、じゃないですよ! まったく、そのカレ……じゃなかった、先輩もだらしのない人ですね。よし決まり! あなたへのプレゼントはその先輩に告白してもらうステージだ!」

 

「はえ? え、え?」

 

「さあ、周りのみなさんもご協力ください。ただいまからスタッフが急ピッチでステージセッティングを行います。ではその間に次の方をお呼びしましょう。こんばんは」

 

「こんばんはー」

 

「おっと、またも女の方ですね。名前と年齢を」

 

「あの……名前は匿名でお願いします。16歳です」

 

「16歳ということは高校2年生かな? 良かったです、うなずいてくれました。お一人ならぜひおはな……と、さすがに年齢的にマズイので冗談はこれくらいにして、何かクリスマスのエピソードなどありますか」

 

「その……私、甘いものに目がないんですけど」

 

「うんうん、それで?」

 

「さすがに食べ過ぎると太っちゃうんで、ジャンボパフェを食べられるのは1ヶ月に1度と決めてるんです」

 

「それはまた……ずいぶん頑張りますね、そこまでしなくても」

 

「そう思いますか?」

 

「まあおじさんの戯言だと思って聞き流してもらってもかまわないけど、女の子が気持ちいいくらいに食べているところも男は好きなもんだぞ?ちょっとくらい太ったって、むしろいいじゃないか。恋してさ、一緒に食べて歩いて、運動すればいいんだよ。太ったとしても幸せ太りとかいう言葉もあるくらいだしさ、気にするのもいいけど気にしすぎないくらいがちょうどいいよ」

 

「でも、その、彼はいないんですけど……」

 

「好きな人は?」

 

「今は甘いものが恋人です」

 

「なんかすいませんでした。話を戻しましょう、パフェが1ヶ月に1度、それで?」

 

「今日がその日なんです」

 

「……パフェ、差し上げます」

 

「やった! クリスマスでどこも満杯で全然食べられなかったんです!」

 

「だ、誰かステキなカレシが出来て一緒に行って欲しいものです……他人事に思えません。……で、では! 気を取り直して次行きましょう。こんばんは!」

 

「こんばんはー!」

 

「次は男性の方ですね。名前と年齢教えてもらっていいですか」

 

「名前は匿名で! 17歳、高校2年です!」

 

「よし高校男子! なんかエピソードあるか?」

 

「まだ付き合っているってわけではない女子がいるんだけどさ」

 

「進行中の恋ってことか、いいねいいね。それで?」

 

「彼女、すごく頭がよくて、みんなの憧れの的で、対して俺はクラス公認のダメ成績なヤツでさ」

 

「おう、ギャップがあっていいねえ」

 

「それがよくなくてさ、彼女に恋愛を教えてくれって言われて、俺なりに頑張ってるんだけど、やっぱ空回っちゃって。話も合いにくいし、俺自身が教えて欲しいくらいだって弱気になっちゃってさ。いつか俺なりの答えを教えてみたいって思ってたけど、自信がなくなりました」

 

「お前さあ……いつ頃だよ、そう彼女に言われたの」

 

「今年の5月の終わり頃だったと思うけど」

 

「そうか。お前、今彼女と一緒か?」

 

「そうですけど……」

 

「彼女、なんで今でもお前に付き合ってると思う? もう半年にもなるんだぞ? 本気でダメなヤツだったらとっくに愛想つかして、ましてやクリスマスの今日に会ったりなんかしないぞ」

 

「でも、俺……」

 

「お前が弱気になればなるほど、彼女が逃げていく可能性も高まるわけだ。お前はそれを望んでるのか?」

 

「そりゃ望んでないですよ、むしろ今となっちゃ困るっつーか」

 

「その気持ちを彼女にぶつけてれば、それが答えだ。恋に学校の成績は関係ない。他の誰がダメだって言おうと彼女の成績が良ければそれだけでいいだろ。あーちっちゃいちっちゃい。ムカつくお前にはプレゼント無しな。むしろぶつけた結果を報告しに来い、成功以外の報告は受け付けないからな。これは強制だ」

 

「わ、わかりました!」

 

「よーし、いい返事が聞けたところで次に行こうか。こんばんは」

 

「こんばんは」

 

「女子率が高いねえ……ずいぶん若く見えるけど、おいくつかな?」

 

「14歳、中学2年です」

 

「……さすがにお約束の言葉も言えなくなってきました。警察のお世話にはなりたくないですからね。遅い時間だけど、誰と一緒なのかな」

 

「本当は彼といたかったですけど……今は家族と一緒です」

 

「わお、もうカレシがいらっしゃる。比較するのもなんですが、先ほどまでの先輩方がなんだったんだってくらいに見えてきますね。なんか自分を思いっきり棚に上げている気もしますが」

 

「確かに彼ですけど、でも、なんか恥ずかしくて」

 

「ほう、恥ずかしいとは?」

 

「その、私と彼ってクラスで公認になっちゃってるんです。もともと彼がバツゲームの形で私に告白してきて、それで、他の男子にこれはバツゲームで仕方なくってわけじゃなくって、本当に告白してきたことを伝えられて」

 

「初々しくていいですな」

 

「みんなに知れ渡ってて、からかわれるんです」

 

「まあ中学生だからねえ……恋は恰好のターゲットにされちゃうかもね、特に男子には」

 

「なんか、会いにくくて」

 

「うーん、今の中学生事情はよく知らないからあんまり下手なこと言えないけど、でもさ、からかわれたとしても危害加えてくるわけじゃなし、そのぶん彼に会えないってのは寂しいと思うけどな。つーかからかうのって単に羨ましいだけだ、もっとベタベタして見せ付けるくらいのことしてやれ……って」

 

「うう……」

 

「中学生に言う言葉じゃなかったか。おそろいの恋愛成就お守りを差し上げます。見えてないところでつながっていれば、きっと乗り越えられますよ。……では、いったんCMです」

今年の登場人物を総ざらいするこのクリスマス・ナイトショウ。

1組目 おしえて、恋のイロハ。(N8447F)

2組目 会いたい(N0517I)

3組目 教えてみたい(N0138H)

4組目 バツゲームMMR Ver.(N0388H)

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