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プロローグ

 雲が覆いかぶさるような灰色の空。老廃したかのように荒れ果てた学園。その廃墟には二人の少年しか存在しなかった。

 一人は、この事件に巻き込まれた後だったのか全身が傷跡が複数あるかのように重傷を負い項垂(うなだ)れており、血塗れで顔が見えない状態となっている。その彼を支えているのは、長い髪を一つに束ねた眼鏡をかけている少年だった。



「なぁーーーーもし、戻したらやってほしいことがあるんだ……。」



 項垂れている少年が、長い髪の少年に精一杯の力を踏み出したかのように口を開く。そして、次にこう言う。



「俺はどうなってもいいから、向こうの皆を……俺の代わりに救ってくれないか?」



 その一言を聞いた長い髪の少年は、一度口を閉じてから彼に対して何か返答する。

 その彼の返事を聞き、項垂れていた少年は小さく頷く。

「そうか……ありがとう」

 そして、彼は長い髪の少年に腕を差し出し、何か一言を言い残し弱々しく笑った。今まで彼を支えていた長い髪の少年は、大声で泣き叫びながら項垂れていた彼から離れ、彼に向けて手を開いて眩しい光線を放った。

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