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さあ女子会を始めましょうか。

お待たせしました。今回は女子会なので、お喋りだけです。


「そうだわ!女子会をしましょう」


父親が再婚し、私の新しい母親となったマリーウェザーが転生者とわかってから数日後、彼女は突然そんなことを言い出した。


「女子会ですか?」


最近は、母となったマリーウェザーと一緒に食堂で食事をとるようになっていた。

この日も母と朝食を食べていたのだが、唐突に女子会と言われた私は目を丸くした。


女子会──この世界では使われない言葉だ。当然だが日本では普通に使われていたが。


前世と前前世を入れても私より長く生きている彼女だが、時々思いつきで何か言いだしたり行動したりでまわりが結構バタバタしているのをよく見掛ける。


生まれてからほぼ軟禁みたいなもので、毎日が変わらない生活を送っていた私には、ここ最近の変化はめまぐるしく驚き続きというか。たまに疲労を感じることがある。

しかしそれは、どこか楽しい疲労感であったが。


「ええ、そうよ。やはり、私達には会話が必要だと思うの。話したくないことは無理して話すことはないけど、それ以外なら好きに話してもいいと思うのよ。まあ、言うなればストレス発散ね」


「お母様も、ストレスがあるのですか?」


「勿論いろいろあるわ。前のことも含めてね」


前のこと。つまり前世を含めてということだろうか。

そういえば、マリーウェザーの前世は社長秘書で、死因は過労死だったか。

そして、転生して結婚はしたものの夫に先立たれたとなれば、ストレス溜まりまくりかもしれない。なるほど。


「ということで、話をしましょう。参加者は、私たち二人と、私たちのことを知っているミリアでいいわね。他に、誘いたい方はいる?」


既に決定事項。楽しそうな母の顔を眺め、私もにっこりと笑い、それじゃあと一人の名前を出した。




母マリーウェザーは、一度決めると物事を後日に回すのではなく即日行動というのがモットーらしかった。

そうでなければ、生存競争には勝てないのだという。

さすがにのほほんと学生生活を送っていた私には真似できないことだ。



爽やかな風。緑に色づく庭の木々の葉擦れの音。花壇では赤や黄色の愛らしい花が満開だ。

そんな中、白いテーブルの上にレースのテーブルクロスがかけられ、陶器のポットとカップ、そして摘める焼き菓子や可愛らしいケーキが並ぶ中、四人の女性が集まった。


主催であるエヴァンス伯爵夫人マリーウェザーと、彼女の娘となった私。メイドのミリア。そして、私の前世であるセレスティーネ付きの侍女だったキリアの四人だ。

キリアが私の前世での侍女だと紹介すると、母のマリーウェザーはびっくりした顔になった。

キリアの方も、エヴァンス伯爵が再婚したと聞いて、私の身を心配してくれていたが、なんと彼女も転生者であると知って驚いていた。


「今日は無礼講でいきましょう。こうして美味しいお茶とお菓子もあるし。女四人、いろいろお喋りしましょうね」


「女子会ですね、奥様!」


カップに紅茶を注いでそれぞれの前に置きながらミリアが言った。


最初は転生という言葉すら知らなかったミリアだが、キリアと会わせ自分は昔生きていた貴族の娘で、17歳の時事故で死んだのだと話した。

そして死んで15年後にアリステアとして生まれ変わったと。

ミリアは私が一度死んだ人間だと言ってもなかなか信じられないようだったが、キリアの妹の話を聞いたり、たまに私がキリアと前世の話をしているのを聞いて少しずつ信じ始めたようだった。

極め付けは、やはり後妻としてこの伯爵邸にやってきたマリーウェザーもまた転生してきた人間だと知ったことだろう。


マリーウェザーの前世は私アリステアとは少し違うものだが、たまに聞く前世の話は面白いらしく、よく二人でお喋りしているのを見かけた。

私もミリアとはよくお喋りしていたが、あんなに目をキラキラさせながら喋っているミリアを見るのは初めてだった。

確かにマリーウェザーは人を飽きさせないで話をするのが上手い。

さすがだなあ、と感心するというか、憧れてしまう。

きっと、バリバリのキャリアウーマンだったのだろうなあ、と私は思う。


「では、お茶を楽しみながら女子会を始めましょうか」


ミリアを席につかせてから、マリーウェザーの音頭で初めての女子会を開始する。


「あら、このお茶、いつもと違うのね」


「あ、わかります?今日の紅茶は新作なんですよ。まだ一般には出回ってません。店長が感想を聞かせて欲しいからと頂いたものなんです」


「まあ、そうなの。どこかフルーティで香りもいいわね」


それに、この焼き菓子、とマリーウェザーは摘んで口に入れたクッキーを味わいながら幸せそうに笑った。


「凄く美味しいわ。なんていうのかしら。甘さは控えめなのに蕩けそうな深みのある味?」


「ありがとうございます。そんなに褒めて頂いて嬉しいです」


「素晴らしいわ。キリアさんのお店には、こんなに美味しいお菓子やケーキがたくさんあるのね。ぜひとも伺わなくては!」


「その時はご一緒しますわ、お母様。勿論ミリアも一緒にね」


「はい、お嬢様!店長に新作の感想を伝えなくてはなりませんし‥‥あ、ほんとに美味しい!」


しばらく、お茶とお菓子を楽しみながら、私達は他愛ないお喋りをした。


そのお喋りが一段落すると、マリーウェザーが、さて、と私達を一人一人見た。


「これからは聞きたいこと、話したいことをすることにしましょう。相談したいこともあれば言っていいわ。みんなで考えましょう」


マリーウェザーの言葉に皆が頷くと、では、まずは私に聞きたいことがあるかしら?と尋ねた。


「じゃあお母様。お父様とどうして再婚されたのかお聞きしたいわ」


「ああ、そうね。それは話しておいた方がいいわね。突然でびっくりしたでしょう、アリスちゃん」


母は、最近私のことをアリスちゃんと呼ぶようになった。

名前のアリステアからではなく、長い金髪少女の私は、まるで不思議の国のアリスみたいだからと彼女は言った。

ああ確かに、と私もつい納得してしまった。

日本でのことが前前世になっているせいか、私は母に言われるまでそのことに思い至らなかった。


はっきりと思い出せるのは、やはり前世のセレスティーネのことになるのだ。

日本でのことは、母のマリーウェザーと話していて思い出すことが多い。

とはいえ、思い出せないことも多いが。


「実はね、彼、エヴァンス伯とは王立学園に入学する少し前に知り合ったの」


「えっ、もしかしてお父様とお母様は同い年なのですか」


「そうよ。彼って今も美男子だけど、昔は本当に紅顔の美少年だったわ」


「お母様、言い方が古いです」


私がクスクス笑うと、知ってるアリスちゃんもたいがいよ、と笑った。


「エヴァンス伯、ライドネスとは従姉妹のクローディアを介して知り合ったのよ」


「えっ?」


「奥様。クローディア様って、まさか王妃さまのことですか」


「そう。びっくりだったわ。まさか、妹のように思っていた彼女が王妃になるなんて、当時は予想もしてなかったもの。クローディアはライドネスと結婚するとばかり思っていたから」


「ええっ!そうだったのですか!?」


そんな話は初耳で、思わず私はキリアの方を見たが、彼女は眉をひそめただけで何も言わなかった。もしかして、知ってた?


「私の父の妹の子供がクローディアなの。綺麗で頭が良くて自慢の従姉妹だったわ。ライドネスとクローディアは互いに好意を持ってると思っていたから、私は彼のことは友人としか思っていなかったのだけど。三ヶ月ほど前に偶然教会で再会してね。王立学園を卒業して以来だから30年振りくらいかしら。お互いよく気づいたと思うわ。まあ、アリスちゃんのお父様は相変わらずのイケメンさんだったけど、私の方は夫に先立たれ嫁ぎ先を追い出された未亡人といえば色っぽいけど、ただの老け込んだおばさんだったから」


「そんな!お母様はまだお若くて綺麗ですわ!」


「そうですよ、奥様!奥様は若々しいです!」


「あら、ありがとう。お世辞でも嬉しいわ。そういえば、キリア、だったかしら。年は同じくらいなのかしら?」


「はい。そのようですね奥様」


「お互い、頑張って若さを保ちましょうね。こんなに若くて可愛い娘を持ったんですもの。頑張らなきゃ」


キリアはマリーウェザーの言葉に笑って頷いた。


「はい。私もお嬢様のために頑張ります」


ぐっと親指を突き上げる母だったが、おそらく二人は意味がわかっていないだろう。


「さて、続きね。私が教会にいた理由を話すわ。実は亡くなった夫とは20歳年が離れていたの。私が生まれたのは田舎の貧乏伯爵家で、男一人、女四人の五人兄弟で私は一番上だったわ。当時婚約者がいたのだけど、学園を卒業してまもなく突然破棄されてしまって」


「破棄!何故ですか!?」


「さあ?真実の愛を見つけたとか笑っちゃうような理由を言ってたけど、要はうちのような貧乏じゃない金持ちの相手を見つけたということでしょう。もともと、お互いの祖父が知り合いで婚約したようなものだから。そのお爺様たちが亡くなれば無理に結婚することはないと思ったのでしょうね。なんか馬鹿らしくなったわ。もう自分の相手を見つけるより、妹たちの相手を見つける方に一生懸命になって、気づいたらいき遅れになってたというわけ。相手はいないし、もう結婚なんかいいかと思ってた所、偶然初恋の人と再会したの。それが夫」


「そうなんですか。え?でも初恋?」


「私の初恋は7歳よ。彼はその時27歳。彼には婚約者がいたのだけど、身体の弱い方らしく結婚がなかなか出来なかったみたい。私が会った時も結婚はまだだったわ。彼も伯爵家だったけれど、母方の実家が侯爵家だから、うちとは格が違っていたけれどね。彼は当時父と仕事をすることが多くて、よく家を訪ねてくれて私の相手をしてくれたわ。彼とお喋りするのが大好きだった。そのうち彼は婚約者と結婚し、家に来ることはなくなったけれど。夜会に出ても彼には会えなかったのだけど、噂で彼の奥様が男の子を生んでまもなく亡くなったという話を聞いたわ。やはり身体は弱いままだったのね。それから何年かたって、彼が再婚相手を探しているという話を聞いて私は飛びついたわ。今を逃したら結婚できないと思ったし、それが初恋の彼なら振られても諦めがつくと思ったのね。彼は笑いながら私の手を取ってくれた。婚約者に破棄されてなかったら彼との結婚はなかったから、感謝したわね、あのバカに」


「お母様との婚約を破棄された方はどうしてるんですか?」


「さあ知らないわ。興味もなかったから。うまくいってるんじゃないかな。お金だけはあるみたいだったし」


「お母様が結婚されたその初恋の方、息子さんがいらっしゃったんでしたね」


「そう。私が彼と結婚した時、王立学園に通っていてずっと寮にいたの。やはり私が貧乏伯爵家の出というのが気に入らなかったみたいね。金目当てと思ったのでしょう。なにしろ、20も離れているのだから仕方ないわ。ま、私も7歳の時の初恋なんて話すのは恥ずかしかったから何も言わなかったのだけど。それもあって、彼が病気で亡くなったらさっさと家を追い出されたってわけ。私もこの年だし、実家はもう弟の代になってたから出戻りなんて無理でしょ?仕方ないから修道尼になろうと思って教会にお世話になっていたの。そこへ偶然ライドネスが来たのよ。驚いたわ。30年振りだし。彼は王妃さまの使いで教会を訪ねたみたいなの。で、私が教会にいた理由を話したら、じゃあ、自分と結婚してエヴァンス邸に住めばいいと言ったのよ。アリスちゃん、あなたのお父様、言っちゃ悪いけど頭おかしいわ」


ま、その申し出をちょっと迷っただけで受ける私もたいがいだけど。


「因みに私、お腹に子供がいるの」


‥‥‥‥‥‥‥


えええぇぇぇぇ───っ!?


私やミリア、キリアも唐突過ぎる告白の連続に驚きの声を上げた。


「そ、それって─っ!」


「勿論ライドネスの子供じゃないわ。亡くなった旦那様の子。彼の息子に家を追い出される前に気づいたのだけど、もう面倒くさくて。彼の息子は私に遺産を取られたくないと思ってるから、子供が出来てたと知ったら絶対にトラブルになるわ。伯爵の地位と遺産を巡って骨肉の争いなんて、考えるだけでも身震いするくらい面倒」


「お父様はそれを‥‥」


「知ってるわ。話したから。私の子供共々引き取るそうよ。やっぱり、変よね。でも、ありがたくもあるの。教会で子供を生んだら、子供は里子に出されることになるから」


「え?」


「そういう決まりらしいわ。だから、産んだ子供を自分の手で育てていくには彼の申し出は有り難かった。しかも、自分の子にしていいって言うのよ。どう思う?」


「お母様、そのこと──お父様は私に話していいと?」


「話す必要はないとは言ってたけど、私は承知してないわ。でも、あなたが、転生者でなく普通の12歳の子供なら、黙っていたかもしれないけどね」


思春期はやっぱり気を使わないといけないもの。


私はマリーウェザーの顔をマジマジと見つめ、そして深く吐息をついた。


なんというか。お父様って、実は物凄いお人好しなのでは。

それは、私が父親に抱いていたイメージが初めて崩れた瞬間だった。


「旦那さまが、そんな───信じられないです。常に無表情で、お嬢様に対してもいつも冷たい感じの方なのに」


「そうなの?アリスちゃん、こんなに可愛いのに?あ、じゃあ、つぎはミリア、あなたのことを話してくれる?できれば、アリスちゃんとのことも話してくれると嬉しいわ」


はい!とミリアは頷いた。


「私は王都から東にある、国境に近い村の生まれです。姉が一人います。父はこの国の生まれなんですが、母は子供の頃にガルネーダ帝国から来た人で、凄く綺麗なんですよ。姉は母に似て美人なんですけど、残念ながら私は父親に似ちゃって」


「あら、ミリア。あなた、とっても可愛いわよ。お父様もきっとハンサムなんでしょうね」


「ありがとうございます、お嬢様!そう言って下さるのはお嬢様だけです!」


「私もそう思うわよ、ミリア。あなた、可愛いわ。何?あなた、自分の評価、そんなに低かったの?」


「奥様〜!」


ミリアはマリーウェザーの言葉に目をウルウルさせた。


「ああ、理解したわ。ミリア、あなた、いつも母親と姉を自分と比べて見ていたのね」


キリアがそう言うと、ミリアは、小さくハイと答えた。


「そんな比べなくていいのよ。女性はね、それぞれ生まれ持った美を持っているの。皆同じというわけじゃなく、個々に違うものを持っているのよ。それに女性ってね、ある日突然変わってしまうものよ。それこそ、魔法のようにね」


「魔法‥‥ですか?」


ミリアは目を瞬かせてマリーウェザーを見た。


「知らなかったわ。ミリアがそんなことを考えていたなんて」


「でしょう?だから、こういう女子会っていいものなの。知らなかった相手の一面がわかったりするから。といって、なんでも喋っていいものではないけれどね」


マリーウェザーは人差し指を唇に当てて悪戯っぽく笑った。


「ありがとうございます、奥様。あ、続けますね。姉は5歳年上だったので、私が10を過ぎた頃に結婚が決まり、相手は次男だったので家に住むことになったんです。じゃあ、私は働く所を見つけて家を出ようと思ってた時、村に戻っていた叔母が、前に勤めていた伯爵家にメイドとして働かないかと言ってくれて」


「アンナね」


「はい。叔母は父の妹なんですが、会うのはその時が初めてでした。叔母は10代の頃に村を出て働いていたので。父と母、そして叔母は幼馴染だったそうです。凄く仲が良かったって」


「アンナは私を赤ん坊の頃から育ててくれたの。アンナがいなければ、私、こうして生きていられたかわからないわ」


「ええぇぇぇっ!それって、どういうこと!アリスちゃん」


「私、母に育児放棄されてたんです。母は男の子が欲しかったのに、私が生まれたから。それに、私、生まれた時は赤毛で、母はそれが気に入らなかったみたいです」


何よ、それ?と顔をしかめたマリーウェザーだが、赤毛?と私の金色の髪を見て首を傾げた。


「生まれた時は赤い髪だったんです。7歳の頃から色が変わり出して最後は金色に」


「まあ!そんなことってあるのね!」


「旦那さまも生まれた時は赤毛だったって叔母さんが言ってました」


「ええ〜、ライドネスも?驚きだわ」


へえ〜とマリーウェザーは本気で驚いている。


「お母様が育児放棄というのはわかったけど、父親のライドネスはどうしたの?まさか彼も育児放棄?」


「旦那さまは、ずっと王都で仕事をされていて、家に戻って来られるのは年に数回でした。帰って来られた時も、殆どお嬢様と顔を合わされなくて」


「あのバカ、何やってるの。完全に育児放棄じゃない。つまり、アリスちゃんのことは全部使用人まかせだったわけね。アリスちゃんが普通の子供だったら、グレてたわよ」


「お母様」


私が苦笑を浮かべると、彼女は貴族の夫人らしくなく肩をすくめた。


「まあ、アリスちゃんを育てた、ミリアの叔母さんという人はしっかりしていたみたいだから、グレることはなかっただろうけどね。それに、ミリアを寄越してくれたということは、本当にアリスちゃんのことを大切に思っていたのでしょう」


「はい。アンナには感謝しきれない恩があるんです。いつか、またアンナに会いたい」


「会えるわ。死に別れたわけじゃないのだから」


それにしても、とマリーウェザーは溜息をついた。


「そんな状況だとは知らなかったわ。だって、ライドネスったら、アリスちゃんのこと、くれぐれも頼むって頭下げたのよ。あら、親バカって思ったんだけど、家にいる間一緒に食事はしないし、顔も合わせてないみたいだしで、おかしいと思ってたの」


「お父様が私のことを?」


「なんか変に拗らせているわね。今度帰ってきたら問い詰めてみるわ」


「あの‥お母様‥‥」


マリーウェザーはニッコリ笑った。


「心配しないで、アリスちゃん。ああいう拗らせ男の扱いには慣れているの。任せておいて」


「はあ‥‥」


「じゃ、次は私がアリスちゃんに質問していいかしら?」


「はい、なんでしょう?」


「まあ、これは、そちらのキリアさんにも聞いておきたいことなんだけど」


マリーウェザーは、二杯目の紅茶を一口飲むと、ふっと息を吐き口を開いた。


「セレスティーネ・バルドー公爵令嬢のことよ。何故、彼女は亡くなったの?」


続きます───

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