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謎の集団
◯アロア
イズーの顔は真っ青だった。
その表情でアロアは部屋に入り込んできた人間は彼が予期した人間ではなかったことを悟った。
アロア自身も国王軍が入り込んでくるものだと思っていたのだが。
誰?
部屋に入り込んできたのは、派手な制服を着て無駄に大きな銃を持った国王軍ではなく、そこにいたのはどこにでもいる街の人間だった。
だけど・・・
アロアは気になった。彼らは、入り込んでくるなり、アーサーをきらきらした目で見つめていたからだ。
よく見たらちょっと泣いている人もいるし!
一体この人達は?
「お前ら何者だよ!」
イズーはそう叫んでいたが誰もイズーに目もくれない。
なぜなら彼らは、アーサーに釘付けだったからだ。
「遂に見つけました」
一般人の大群からそんな声が聞こえてきた。
「私たちの希望」
「私たちの救世主」
そして誰かが叫んだ。
「アーサー王子!遂に見つけましたぞ!」
その瞬間、大群が一斉にアーサーの名を叫んだ。
アロアはその光景を口をぽかんと開けて見つめていた。
イズーも同じようにあっけにとられているようだった。
そして当のアーサーは、じっと睨んでいた円卓から目をそらし、アロアに問い掛けた。
「アロア、なんだこいつらは?」
今更そのセリフかとアロアは思った。




