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アロアにはわかる②
◯アロア
ネロに似ているから。
でも、きっとアーサーは私がネロの話をしても聞いてくれない、信じてくれない。
「とにかく、先を急ぎましょ」
アロアは、アーサーから視線を外して歩き始めた。
その時、アロアはふと人の視線を感じた。
「アーサー!こっちに!」
アロアはアーサーを引き寄せると同時に闇を蹴った。なにかを蹴った感触があり、ぎゃあと低い叫び声が響いた。
アロアは声がした方に明かりを近づけた。
「さっき財布を盗んだ犯人ね?」
「いててて。何すんだよ」
暗闇から10歳くらいの少年が姿を現した。




