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ALOISE(アロア)  作者: 十八谷 瑠南
71/213

アーサーにはわからない

◯ボーマン

それにしてもこんな事態になったのによく食べる王子だ。)

目の前に置かれていた色取り取りの食事が次々と、アーサーの口に放り込まれていった。

それをボーマンは呆れて見ていたが、横に座っていたアロアは、微笑んでいた。

アロアは、どうして王子にここまで寛大でいられるのだろう。

三人は、森を抜け、隣街まで行き着いた。

街に着いた途端、アーサーが腹が減ったと言い出したので、料理店に入り今に至る。

「でも、アーサー。あなたお金あるの?私、そんなに持っていないわよ?」

「ああ。金ならここに十分ある」

そう言ってアーサーは懐から財布を出し、机の上に置いた。

ボーマンは怪訝そうな顔をした。

「でも、それって王子の金イコールウーサー王の金ってことにならないか?敵の金で飯を食うなんて変な話だ」

ボーマンはそう文句を言った。

アーサーは持っていたナイフとフォークを置いた。

「この金は、父の・・・王の金などではない。死んだ友のガウェインがくれた金だ」

そうか・・・って死んだ友達がくれた金ならもっとましなことに使えよ!

「死んだ友達が残してくれたお金なら、もっとましなことに使いなよ」

ボーマンの本音がアロアの口から出ていた。

アロアは、王子のわがままに優しいがちゃんとそういうことは言うんだな。

「ここは私が払うわ。だからあんまり食べ過ぎないでよ」

ボーマンは思わずこけそうになった。

やっぱり甘い。王子はつけあがるだけだ。

「では、貴様が払え」

アーサーは、再びナイフとフォークを取り、食べ始めた。

ボーマンは、はあっとため息をついた。

「ちょっと待てよ王子。おかしいと思わねえのか?その金は、お前の友達が稼いだ金で、それをこんなことに使おうとして、で、アロアが払うって言ってくれたからってあっさり頼むって・・・お前、少しは遠慮ってものがないのか?」

「遠慮?なんだそれは?」

ボーマンはまたため息をついた。


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