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街からの脱出②
「貴様、ランスロットに会ったのか?」
「お、おいしゃがめ、王子!街を出たからってまだ隠れないと・・・」
「会ったのか?」
ボーマンの忠告も聞かず、アーサーは立ち上がったままアロアを見下ろしていた。
「会った。ランスロット団長って呼ばれていたからすぐわかったわ」
アーサーはぎゅっと拳を握り締めた。
「次は、私を殺しにでも来たのか」
アロアは首をかしげた。
「私には、ランスロットが悪い人には見えなかったけど」
アーサーがアロアを睨みつける。
「貴様に何がわかる?あいつは、俺の友を、あいつにとっての友を殺したのだぞ?」
「うーん。うまく言えないけど、悪い振りをしているというか・・・」
「振りだと!?振りで友を殺すのか!?」
アーサーが、アロアに怒鳴った。
「おい!静かにしろ!見つかるぞ!」
「鼻男は黙ってろ!」
「おい!その鼻男ってのやめろ!」
ボーマンまで立ち上がり、ふたりでギャーギャー言い争いをし始めた。
いくら街から少し離れた丘にいるとはいえ、これだけ騒いでも国王軍が来ないということは、きっともう撤退したのだとアロアは確信した。
ランスロットは、まだアーサーの味方・・・かもしれない。
アーサーは友達を殺されたと騒いでいるけど。




