ボーマンの決意③
アロアがこちらに向かって走ってくる。
「貴様!?」
「頭下げて!」
「は?」
アロアはボーマンとアーサーの目の前で、高く飛び上がり、アーサーの頭に手をついて飛び越えた。
そのまま呆然とアロアを見つめていた国王軍の男達にアロアは鋭い蹴りを決めたため、国王軍の男たちは一瞬でその場に倒れてしまった。
アーサーとボーマンはぽかんとその様子を見つめていた。
一瞬で、国王軍をやっつけちまった。このシスターは。
「ふたりとも無事でよかった」
アロアは、額から落ちる汗を拭った。
「貴様・・・」
アーサーは握っていた剣から手を離し立ち上がった。
この傲慢な王子でもさすがに礼でも言うのだろうか。
「なに?」
「私の・・・私の頭を台にしたな!?」
ボーマンは、もはや呆れて言葉が出なかった。
「仕方ないじゃない?あの状況なら」
「私は王子だぞ!?あのような無礼許されるものではない!」
「あーわかったわよ。ごめんなさい。これでいいでしょ?」
「なんだその態度は!?貴様、自分のしたことがわかっているのか!?」
「あなたの頭を台にした」
「それはさっき」
「ぶっははははは」
大きな笑い声がアーサーの言葉を遮った。
アロアとアーサーがボーマンを見つめる。
「貴様、何を笑っている?」
ボーマンは、こみ上げてくる笑いを抑えきれなかった。
「いや、悪い。悪い。さっきまで、殺されるかもとびくびくしていたのに、お前らの喧嘩を見ていたらアホらしくなってきて」
アロアも吹き出した。
「本当ね。こんなくだらないこと話している場合じゃないのに」
アーサーだけはむっとした顔をした。
「貴様ら、私は王子だぞ?無礼な振る舞いばかりして、それをくだらないとは何だ?全く・・・笑っている場合ではない。ここから早く脱出させろ」
いや、お前が突っかかったんだろとボーマンは思ったがまたややこしくなりそうだったので、何も言わなかった。




