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ボーマンの決意②
アーサーが一瞬きょとんとした顔をしたが、すぐに、にっと笑った。
「頭が冷えたようだな。鼻男」
「お前な、いくら王子だからって少しは言葉を慎め。俺の方が一回りは年上なんだぞ?」
アーサーはむっとした顔をした。
「貴様、私は王子なのだぞ?なぜ貴様のような下民に言葉を慎まなければならない?」
ああ。もうこいつとこんな会話をしても不毛なだけだ。
「もういい。王子、なんか策でもあるのか?」
「策?そんなもの」
王子は背中にくくりつけていた剣を掴んだ。
「あいつらを追い払う。それだけだ」
この王子は、本当にわかっているのか?今の自分の状況を。
「お前な、その剣で人が斬れないこと忘れているのか?」
「わかっている。でも」
アーサーの金色の瞳が光った。
「いつか使えるようになる。それが今かもしれない。私は、諦めたくない」
諦めたくない?何のために?
二人の様子がおかしいとさっきまで喧嘩を見物していた国王軍が近寄ってきた。
アーサーは剣を掴む手に力を込める。尻餅をついていたボーマンも懐にある銃に手をかけた。
「アーサー!」
ボーマンとアーサーは驚いて、後ろを振り向いた。




