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ALOISE(アロア)  作者: 十八谷 瑠南
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命乞い

◯アーサー

長い地下通路だった。

真っ暗で、やっと地上に出られたと思ったらこれだ。

アーサーは目の前で必死に命乞いをする男に呆れていた。

「助けてくれ!俺は本当に巻き込まれただけなんだ!同じ国王軍だろう?」

その様子を国王軍の男たちがにやつきながら見つめている。

国王軍と言っても3人しかいなかったのだが。

彼らは、街に捜索に出掛けて、偶然この広場に来た様だった。

1人が応援を呼びに行ったようだから、もう逃げ切ることはできないかもしれないとアーサーは思っていた。

だからと言ってこの鼻男のような命乞いなど誰がするか。

「王命では、盗人以外は殺せと言われてんだよ。王命だから仕方ないだろう」

男の顔が真っ青になった。

そんな男を見てそういえば、この男にも俺はそう言われたことがあったなとアーサーは思った。

「まあ、でも、土下座でもするなら少しは考えてやってもいいぞ?」

男は即座に手を付き、頭を地に擦りつけた。

「どんなことでもする。助けてくれ」

それを見た国王軍の男たちは、けらけらと笑い出した。

アーサーは大きなため息をついた。

「おい。鼻男やめろ。こいつらは貴様を生かす気などない」

男の動きがぴたりと止まり、地面に頭をつけたままぼそっとつぶやいた。

「誰のせいだと思ってんだ?」

男が立ち上がり、アーサーの胸座を掴んだ。


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