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アロアとランスロット③
◯アロア
アロアは大きく息をすって吐いた。
「あなた・・・本当にアーサーの友達?」
騎士団の男の先ほどまで浮かべていた笑みが消えた。
「私は、アーサーが何か覚悟を決めているように見えたけど」
「なぜそう思う?」
「そう見えただけ」
騎士団の男はきょとんした顔をしたかと思うと、また笑い出した。
アロアは不思議そうに男を見つめていた。
なぜなら彼女には今、笑っている男とさっきまでアーサーを馬鹿にして笑っていた男とは別人に見えたからだ。
「そう見えただけでお前はアーサーをかばっているのか?王を敵に回してまで」
まあそれだけじゃないけど。
「とにかく私はアーサーを王にすると決めたの。自分で決めたことはちゃんと責任を持ちたいから」
騎士団の男が笑うのを止めた。
「その言葉・・・」
「団長!王子を発見しました!」
国王軍の男が叫びながら男に駆け寄って来た。
男の視線が逸れたのをアロアが見逃さないはずがなかった。
アロアは地面を蹴って男に向かっていた。
先程とは違って男のガードが一瞬遅れた。
アロアの蹴りは見事に男の顔面に入った。
男がその場に倒れる前にアロアは男に背を向け走り出していた。
アーサーの元へ。




