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アーサーの告白
「さて、次はあなたの番よ?私がここまで話したのだから、あなたもせめて名前ぐらいは教えてくれるわよね?」
少年は、剣をアロアの目の前に置いた。
「これがあなたの荷物の中身だったのね?」
その剣の刃はあまりにも美しく澄んでいたため、鏡のようにアロアの顔を反射した。
アロアは思わず見惚れる。
「選定の剣ね?」
「貴様、やはり知っていたのか」
「私の先生は何でも物知りだから」
沈黙が流れた。
アロアは剣の美しさにまだ見惚れている振りをして、少年が口を開けるのを待った。
「私の名前は」
少年がぼそっと喋りだした。
「アーサー。アーサー・ペンドラゴン」
アロアは、はっと剣から顔を上げた。
「アーサーってこの国の王子と同じ名前」
「私がそれだ」
「それ?」
「この国の王子だ」
アロアは思わず、ああと声を上げていた。
「なんだ、その反応は?」
「いや、なんか納得しちゃって」
どうりで偉そうな態度だと思った。
その時、ソファーで伸びていた男がわずかに動いたのをアロアは視界の端でしっかり捉えていた。




