42/213
アロアの回想⑥
「大丈夫。自分で決めたことは自分でどうにかできるから」
「どうして?」
「ん?」
「どうして自分で決めたことはどうにかできると思ったの?」
「それは・・・」
シスターはアロアに向けていた暖かい眼差しを自分の膝に向け、ぼそっとつぶやいた。
「大人になればわかる」
アロアはきょとんとした顔をしたかと思うと、ふっと笑い、吹き出した。
「それ世界で一番卑怯な答えよ」
シスターも吹き出した。
「確かにそうね」
二人の笑い声が部屋中に響き渡る。
でも、きっとそういうことなのだ。
現実から逃げていてはいけない。
私はずっと自分のせいにして、誰かのせいにして、現実から逃げていたのだ。
自分で決めたことをどうにかできると思い込むだけでもいい。
とにかく前に進まなきゃ。
いつまでも子供ではいられない。




