33/213
アーサーの行動
少年は男の左手から剣を取り上げた。
二人がその場から立ち去ろうとした時、少年の足を倒れていた男が掴んだ。
「逃がさねえ・・・お前らを引き渡してやる」
少年は足を掴んでいる男の腕を何も言わずじっと見つめた。
そして無言のまま右手で握っていた剣を振り上げた。
「俺の腕を切る気か?無駄だ。選定の剣は王にしか使えな」
男の言葉を遮るように少年は刃を振り落とした。
アロアは黙ってその様子を見つめていた。
男は腕を引く暇もなく刃が落ちてくるのをぽかんとした顔で見つめていた。
刃が腕を真っ二つに斬った。かと思われた。
アロアは男の腕の上にある刃を見つめた。
刃は確かに勢いよく男の腕に振り落とされた。
しかし腕はしっかり繋がったままだった。
男は状況が飲み込めていないようで自分の腕をただ見つめていた。
アロアの横で少年がなにかつぶやいたが、近づいてくる足音のほうがアロアにはよく聞こえた。




