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アロアの強さ
「自分が決めたことに責任を持ちなさい」
アロアは恩人の言葉を呟いた。
気持ちが、体が、軽くなるのを感じる。
自分で決めたことに責任を持つこと。
アロアは決断していた。
ここにいる国王軍全員をやっつける。
アロアの鋭い蹴りが国王軍の一人の顔面に入った。
「あ、あいつだ!あの時の女だ!」
顔面を蹴られ、倒れた男の横にいた男がアロアを指差して叫ぶように言った。
その指に向かってアロアは上から蹴りを入れた、アロアを指していたはずの指が、床を指していた。
「うわあああ」
男は自分の指をみて叫んだ。
アロアの勢いは止まらない。
後ろから襲ってくる男達にもアロアはすかさず蹴りを入れる。その姿はまるで踊っているようだった。
「押さえつけろ!」
誰かがアロアの腕を掴んだが、アロアの強さは脚だけではない。
大きな扉を倒してしまうくらい腕の力も強かったのだ。
しかし、ここにいる国王軍の男達は扉が倒れたこととアロアの強さを結びつける余裕はなかった。
アロアは掴んできた腕を簡単に振り払い、男の顔面を殴った。




