表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ALOISE(アロア)  作者: 十八谷 瑠南
193/213

アーサーが伝えたかったこと

◯アロア

アロアの頬を涙が伝った。

アーサー、あなたは

その時、アロアの左手をロッシュが握った。

アロアはロッシュの顔を見つめた。

ロッシュの青い瞳からも涙がこぼれていた。

ロッシュは、まっすぐアーサーを見つめていた。

アロアもアーサーを見つめる。

アーサー、あなたは私の父を肯定してくれた。

何も悪くないとそう言ってくれた。

私が許せないでいた父を。

そして、誰も悪くないのだと教えてくれた。

立ちがったアーサーは、ロッシュとアロアに振り向き、こう言った。

「きっとネロもそう思っていたはずだ」

アロアの頬をまた涙が伝っていく。

「ええ。きっとそうね。きっと」

横でロッシュが何度も頷いていた。

「ネロにそっくりなお前が言うならきっとそうだ」

アーサーは、にっと笑った。

アロアには、笑ったアーサーの姿がネロに見えた。

いや、ずっとアーサーはネロそっくりに見えていたのだが、今、目の前にいるのは、正真正銘、ネロなような気がしてならなかった。

アロアとロッシュは、涙を拭った。

「さあ、行きましょう、王様のところへ」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ