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ALOISE(アロア)  作者: 十八谷 瑠南
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剣は知っている

◯アーサー

ほぼ夕日が沈みかけ、あたりはかなり暗くなってきていた。

馬車の中は乗った時よりもかなり冷え込んでいたが、ロッシュとイズーは気にすることなく、喋り続けていた。

まだ数人残っていた同乗者も相変わらずいびきをかいていた。

アーサーは、ふと自分の懐に入れた短剣になってしまった剣に触れた。

「剣は見ている、見ているぞ。アーサー」

マーリンの声が聞こえたような気がした。

(剣は、見ている。一体、何を?)

馬車は進む。

王都に向けて。


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