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ALOISE(アロア)  作者: 十八谷 瑠南
156/213

ボーマンに確信はない

◯ボーマン

「おい、トリスタン!何やってんだ?」

ボーマンのはるか後ろでトリスタンがぶらぶらと歩いていた。

「なあ、ボーマン、昼飯食べてからイグレーヌのとこ行かねえ?」

ボーマンは大きなため息をついた。

「あのなあ、トリスタン。上見てみろ」

トリスタンは上を見上げた。

「太陽が真上にくる頃にイグレーヌと会う約束だろ?」

「まだいけるよ」

「駄目だ。行くぞ」

ボーマンは迷路のような王都の路地裏を進んだ。

ボーマンの後ろにはぶつぶつと文句を言いながらも、トリスタンが付いてきていた。

「だってよ、今日で王都とおさらばだぜ」

「いいじゃねえか。王子が王になればいつだって来れる」

ボーマンの後ろで足音が止まった。

ボーマンが振り返ると、トリスタンが真面目な顔で見つめていた。

「本当にアーサーは戻ってくるのか?」

王子は必ず戻ってくる・・・なんてアロアみたいに俺は即答できない。

あの王子は、逃げた。

逃げ出すことは俺にもわかった。

だからこそ、あいつが戻ってくるとは俺は到底思えない。

ボーマンは、にっと笑ってトリスタンを見つめた。


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