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冒険者登録。後、迷宮。

ダンジョンは男のロマンだよ。

冒険者ギルドについた。

いよいよだ。いよいよ始まるのだ。僕が異世界で名を轟かせる冒険者となる第一歩が。


冒険者ギルドの中はなんというか想像通りのものだった。扉を開けてすぐ正面にカウンターがあり左側には冒険者の交流スペースがあり酒を飲んでる奴もちらほらいる。右側には壁。壁には紙がたくさん貼ってある。依頼書……ではなく指名手配書のようだ。。


そんなことより冒険者登録だ。

僕はカウンターまで歩み寄り受付係に声をかけた。因みに受付係の方は女性。髪は赤色でロングヘアー。かなりの美人さんだ。


「すいません。冒険者登録をしたいのですが。」

「はい。かしこまりました。」


彼女はそう言うと僕に一枚の紙をさしだす。


「この記入用紙に名前と年齢、得意な戦闘法を記入してください。」

「わかりました。」


記入を終え、彼女に記入用紙をわたすと次は一枚のカードを僕に差し出した。


「用紙に不備は見当たりませんでしたので今日から貴方は正式に冒険者となりました。おめでとうございます。こちらがカイさんのギルドカードになります。」

「ありがとうございます。」


お礼を述べ、ギルドカードを受け取りポケットにしまうと同時にアイテムボックスに転送。これで紛失はしないだろう。


「では、冒険者登録料として銀貨一枚頂きます。」

「え?」


ギルドカードをしまい終えると彼女は僕に現実を突きつけた。そして気づいてしまった。自分が無一文だということに。内心焦ったがポーカーフェイスでアイテムボックスの一覧を見ると魔石(極小)が13個入っていた。多分ゴブリンを倒した時に手に入れたものだろう。これでなんとかなりそうだ。


「すいません、今手持ちがなくて…途中で倒したゴブリンの魔石で支払うことはできますでしょうか?」


そう言って魔石十三個をカウンターに置く。


「かしこまりました。この魔石ですと一つ銅貨一枚となりますが余りの魔石は換金でよろしいでしょうか?」

「はい、お願いします。」

「かしこまりました。では銅貨三枚のおかえしでございます。」



ふむ、どうやら銅貨十枚で銀貨一枚のようだ。

この世界の金銭についても調べないといけないな。


支払いを終えると、受付係の女性、アリアさんは僕に冒険者ギルドについて説明をしてくれた。


説明によると冒険者のランクはFからSまで、ランクアップの条件はFからDはポイント制でCからはポイント+試験が必要となるそうだ。ポイントは魔物を倒すと手に入るらしい。因みにダンジョンで魔物を倒すと死骸はすぐに消え魔石とドロップアイテムだけが残るそうだ。


その他にも様々な注意事項があったがどれも一般常識を守っていれば気にしなくてもいい程度のものだった。



説明が終わり僕もこれで駆け出しの冒険者となった訳だが、冒険者になったからと言ってお金が次から次えと湧いてくるわけでもない。なので、とりあえず迷宮ダンジョンに潜ることを決めた。迷宮は冒険者ギルドの近くにあるので散歩がてらお金稼ぎでもしていきましょうかね。


迷宮ダンジョンの入口には番人が二人いてその人にギルドカードを見せるとすんなりと通してくれた。と言うのは嘘だ。Fランクの新米が一人でダンジョンに潜るなんて自殺行為だと言われたが、登録したのが最近のことになだけで魔物を倒した経験はあることを伝えると渋々通してくれた。と言うのが事実。それほど迷宮ダンジョンが危険な所だということだろう。



迷宮ダンジョンの中はなんというかトンネルのようだった。迷路になってるトンネル見たいな感じだ。所々に行き止まり……と言うか部屋?があって部屋には稀に宝箱がポップするようだ。


僕はダンジョン入るなりに迷宮師匠を呼び出した。


『お呼びですか、主様。』


相変わらずの無機質な声だな。


「この迷宮ダンジョンの情報が欲しいのと、安全かつ比較的、楽にお金を稼ぎたいんだけど、なんか方法はあるか?」

『この迷宮ダンジョンは二百八十層で構成されており各十階層事にボス部屋があります。全階層MAP登録しました。ボスを倒すと擬似ダンジョンコアが出現し、触れるとスキルを手に入れることができます。また、最後の層のダンジョンコアを破壊すると迷宮は活動を停止します。主様が安全に行動できる範囲は一層から二十四層までです。一層から二十四層までに、現在ポップしている宝箱の数は二十五個。そのうち三つは希少レア、残りは普通ノーマルです。MAPに宝箱の位置を希少度別に色分け登録完了。希少度は五段階です。灰色(普通ノーマル)、銅色(希少レア)、銀色(超希少《Sレア》)、金色(伝説レジェンド)、虹色(神話ゴッツ)にけられます。』


お、おう。

自分で頼んでおいてだけど有能過ぎて逆に引いたわ。


要するに。安全圏内で宝箱探しつつ魔物を倒せば宝と魔石が手に入から、それを売ってしまえば比較的楽に稼げますよってとこか。


そうと分かればレッツ探索だ!とりあえず十階層まで行って帰ろう!!



一階層の魔物は主にスライムとゴブリンとなっていて戦闘にすらならないが魔石のために出会ったら即、切り捨て御免。一匹につき銅貨一枚、リンゴ一個買えるくらいの値段だから馬鹿にできない。そして、この階にあった宝箱は一つで中には冒険者の盾という名の防具がはいっていた。売れば銀貨一枚だそうだ。



二階層の魔物は一階層と同じくスライムとゴブリンとなっていて強さもあまり変わらないきがした。宝箱は無かった。



三階層はスライムが消えた。その分ゴブリンがいっぱい。一回の戦闘で約五匹のゴブリン集団と戦う事になるため戦闘初心者には辛いものがあるとおもった。宝箱は一つ、中には鉄の剣が入っていたので、今使ってる初心者の剣と交換。



五階層からゴブリンが魔法使ったり連携攻撃を仕掛けてきたのは少し驚いた。弱かったが。四から八階層までで見つかった宝箱の数は六つで、殆どが装備品。二つだけ、液体の入った小瓶で調べてみると回復薬だったがかなりの粗悪品でHP回復量は五十。五つでで銀貨三枚と銅貨三枚。

そんな事より九階層にあった宝箱だ。MAPを確認したら色は銅色の希少レアだ。中を開けてみるとお洒落な靴が入っていた。値段は銀貨七枚だそうだ。これは大きい。



九階層も難無く突破し目標の十階層にたどり着く。


十階層には広めの部屋が広がっていて奥の壁には大きな扉が五つあった。きっと扉の先がボス部屋だろう。そして、扉の前には他のパーティが並んでぼ順番待ちをしているようだった。スキルが手に入るらしいから並ぶのも分からなくもないが……


それにしても何故、扉が複数存在するんだろうか?出番が来たぞ師匠。


『それは複数無いと込み合ってしまうからです。』


なるほどね。それと、どの扉入ってもボスは一緒なのか?


『はい。ボスはどの扉も同じです。そしてこの迷宮の十階層のボスはボブゴブリンと取り巻きのゴブリン集団となっております。』


それと、取得できるスキルはランダムなのか?


『……ランダムなのですが、この階層では生活スキルが殆どで運が良くても生活魔法を取得するのがやっとです。今ですと右から三番目の扉で手に入るスキルが生活魔法の浄化となっております。』


へぇ、やっぱり階層が低いと手に入るスキルしょぼいのかぁ……って、え?3番目の扉が生活魔法の浄化だなんてなぜ分かるんだ?ランダムって話だと思ったんだけど!?


『はい。ランダムで間違いありません。ただ、前回ボス撃破された冒険者がスキルを取得すると同時に次のスキルが決まるので私には手に入るスキルが手に取るように分かってしまうのです。』


……お前何でもありだな。


『お褒めいただきありがとうございます。主様。』


お、おう。


それから僕は迷わずに三番目の扉に並んだ。理由は簡単浄化が欲しい。それだけ。前に二組並んでいたが師匠が言うには現在戦ってる冒険者も並んでいる二組の冒険者もボスと戦うには実力不足だそうだ。それに加えてボス戦で死んだ人の所持品はボスを倒すと同時にドロップアイテムとして手に入るらしい。並んでいる冒険者にはごめんなさいだけど、一人でボスに挑もうとしている僕が実力不足だよと伝えたところで信憑性がゼロなので無駄な争いを招くだけ。だから口出しはしないでおこう。それと、遺体は残らないらしいから遺族のためにも所持品の回収と、返却は徹底するつもりだ。でないと罪悪感でどうにかなりそうだから……



しばらくすると、二組のパーティは順番に扉の向こうに消えていった。(文字通り)


そして、ついに僕の番となった。


扉を開け中に入ると。急に扉が閉まる。そして中央にはガタイのいいボブゴブリンと周りに十体は超えるであろうゴブリンがこちらを見つめ、ニタニタと笑っていた。




カチンときた。とだけ言っておこう。


勝たなくてはならない。前に戦っていた冒険者達のためにも負けるわけにはいかない。そんな使命感だけが僕の頭の中を支配していた。


「こいよ、弔い合戦を始めようじゃないか!!」



そして伊藤海による弔い合戦がついに始まったのだ。


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