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袋叩き。後、剣の女神

誤字がないか不安……

目を開けると視界にゲームのようなアイコンがいい感じにレイアウトされていた。

左上にメニュー。その下にHP(緑ゲージ)とMP(青ゲージ)。右に上にはMAPとなっている。


「取り敢えずメニューをひら……開いた。」


なるほど開きたいと思ったり念じたりするだけで開けるのね。これは便利。

メニューを開くと三つの項目が出てきた。


ステータス、アイテム、パーティ


まずはステータスからだよね。


カイ・イトー


Lv.1


HP100

MP80

AP50

DP50

MA50

MD50


【スキル】

・なし

【ユニークスキル】

・ゲーム視・迷宮師匠

【加護・加護スキル】

全世界を統べる女神アルシェの加護

・女神召喚・音声神託・女神の息吹




ゲーム視:自身や相手のHPとMPをゲージ化して可視化する。念じれば気付かれずに相手のステータスを見ることが可能。MAP、アイテムボックス等の様々な機能が搭載されている。


迷宮師匠:迷宮のことなら何でもおまかせ。全ての質問を音声にてお答えします。


【全世界を統べる女神アルシェの加護】

全世界を統べる女神アルシェの加護を受ける。毎秒HP、MP10%回復。状態異常無効。即死無効。不老。ステータス上昇(大)。パーティメンバーも加護の対象となる。


女神召喚:女神アルシェの部下である上級女神を召喚する。一日一回、五分使用可能


音声神託:女神アルシェと無料通話ができる。


女神の息吹:HP、MP全開。状態異常無回復。欠損完全修復。一日一回使用可能



とまぁ、いろいろとツッコミどころ満載なステータスとなっていた。ステータスはLv.1にしては多いとは思うが微妙なところ。その他のスキル、加護はぶっ壊れている。迷宮師匠に関してはどんなことができるか今の状態では不明。


「まぁ、女神様の名前を知れただけ良しとしよう。」


ところで今、僕は広い草原にいるのだが、MAPを見てみると僕を示すであろう青い点の周りを囲むように赤い点が見えるのだが、これは魔物だったり……


辺りを見渡すと緑色の人型モンスターであるゴブリンたちがニヤニヤしながらこちらに迫ってきていた。全部で12匹ってところだ。


「初回、お決まりのゴブ無双イベントか!!」


僕が声を発したからかゴブリンが迫ってくる速度が一気に上がったのがわかる。自分の感情が徐々に恐怖に変わっていく。


「せめて武器が……あっ。アイテムボックス!」


僕はとっさにアイテムボックスを開いた。中には運がいいことに初心者の剣が入っていた。


「早く装備しないと……って、え?」


腰に急な重みを感じ膝をつく。腰を見やると先ほどの初心者の剣が帯刀されている。どうやら装備も思う念じれば自動装備されるらしい。


「いだっ!」


膝を付いている隙に一匹のゴブリンが剣で背中を切りつけてきた。激しい痛みが僕をおそう。


「だがしかし!崖から落ちた時ほどじゃない!!」


受けた攻撃によるダメージはゲージの十分の一ほどだが、女神の加護によって一秒で完治し、傷も痛みも消えていく。


「これなら……いける!やってやるよ!!」


カイは決意を固め剣を抜き、先ほど切りつけてきたゴブリン目掛けて剣を振り下ろす。


ガキンッ


受け流された。それもいとも簡単にだ。

ゴブリンはそれを見てニヤリと笑みを浮かべ僕を蹴飛すと周りのゴブリンが倒れる僕を囲み袋叩きならぬ袋切りを始める。

切られては治り、切られては治る。だが徐々に回復が追いかなくなりHPゲージが微量ながら減っていく。


僕は死ぬのだろうか?異世界に来てそうそう死ぬのだろうか?いやだ、死にたくない。女神様……助けて……



「ゴブリン如きにやられおって情けないではないか。」



その声が響くと同時に僕を切りつけていたはずのゴブリンたちの攻撃が止んだ。


「ど、どうなっているんだ?」


体を起こしてあたりを見渡すと僕の周りには12匹のゴブリンの死骸がころがっていた。


「どーしたも何も、アンタがアタイを呼んだのではないか。」


声の方を向くと、赤髪の綺麗な女性が剣を鞘に納めながら僕を見つめていた。きっとこれは幻覚……?


「綺麗なとは、少しばかり照れるではないか。」


なんだろ?このデジャヴ感。も、もしかして!?


「め……女神……様?」


僕が知っている女神様とは全くもって別のものだが、この方は紛れもなく女神様だ。なんとなく雰囲気でわかる。


「あ、もしかして、女神召喚……でしょうか?」

「あぁ、そうだが、普通は女神を呼び出すなんてできないんだぞ?アルシェ様には感謝するんだ。」


感謝しても感謝しきれない。

このままだと恩を返しきれないだろうな。

でもいつか……


「はい……」

「ふふ。」


僕の返事に女神様が笑いをこぼす。


「?」

「いやいや、悪い悪い。女神にいつか恩を返そうだなんて考えるもんだから、ついつい笑ってしまったよ。」

「返せるかわからないですけどね。」

「でも返そうとする心掛けは嫌いじゃない。現にアタイはアンタを気に入った。」


そう言うと女神は少し考える素振りを見せた後、僕を指さし言った。


「お前は弱すぎる!」

「うぐっ」


いきなりの罵倒。これに耐えられるほど僕のメンタルは強くない。

そして女神は付け加えるように続けた。


「だから加護をやろう。」

「え?」


……


「え?」

「え?じゃない!アンタが死ぬとアルシェ様が悲しむんだ。べ、別にアタイがアンタを死なせたくないって思ってるわけじゃないからな!あくまでもアルシェ様が悲しむからだ!!」


ツ、ツンデレ……だと?

ハッ!お礼しないと!


「女神様ありがとうございます!」

「あぁ、お礼の前に変な事を考えていたようだが、それは水に流そうじゃないか。」

「……ありがとうございます。」

「うむ、また会おう。」


そう言い女神様は光の粒子とともにその場から消えた。

とりあえず加護の確認しておきますか。ステータス。


カイ・イトー


Lv.13


HP100→360

MP80→310

AP50→230

DP50→184

MA50→184

MD50→184


【スキル】

・剣術(5/10)(NEW)

【ユニークスキル】

・ゲーム視・迷宮師匠

【加護・加護スキル】

全世界を統べる女神アルシェの加護

・女神召喚・音声神託・女神の息吹


剣の女神リスエラの加護

・女神の猛攻歌



【剣の女神リスエラの加護】

剣術(5/10)の自動取得。攻撃力補正。


女神の猛攻歌:自分を含めたパーティ全体の攻撃力が25%アップ。一日一回、効果十分持続




と、こんな感じ。どうやら女神召喚によって召喚した女神様の倒した敵の経験値は召喚者のものになるらしい。


そしてまたもや女神様に助けてもらってしまった。これではホントに返しきれないほどの恩が溜まってく一方だ。これから女神様に迷惑かけないように女神召喚は必要な時以外は使わないようにしないといけないな。何より他の人に見られると問題が起こる予感しかしないしね。


それにしても女神様って自分から名乗らないのかな?加護をもらえない限り名前を知ることができないのかな?そのへんは後々、女神様に聞いてみますかな。



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