黒き物体との戦闘
アクシデントがあったものの、3人は森に到着し中に入ることになった。
バシッ!バシッ!!
森に入って1分も経ってないにも関わらず、容赦なく襲ってくる黒い物体。
それを綺麗に真っ二つにしていくヒカル。
バシッ、バシッ!!
切っても切ってもきりがないが、迷いもなく切っていくヒカルを後ろの二人はじーっと見ていた。
「ヒカル、手伝おうか」
「いい。お前はそこにいろ」
「冷たいなぁ~」
レイと会話をしていたヒカルだが、そのせいで黒い物体を視界から逃がしてしまう。
「しまった?!」
黒い物体がレイたちの方に向かって襲い掛かる。
「うおっ、きたっ!?」
「シールド発動!」
ひなの魔法でレイとの周りにシールドがはられ、黒い物体は一時的に動きが止まった。その瞬間にヒカルが後ろから真っ二つに切り裂く。
「うぉ・・びっくりした。しっかりしろよ!」
「お前が話しかけてくるからだろうが。・・・助かったよ、ひな」
「いえ。レイさんが教えてくれたのを使っただけです」
ヒカルが黒い物体とバシバシと切っている間にひなはレイに魔法の使い方を教えてもらっていたのだ。
それを聞いていたレイはどや顔でヒカルの顔をうかがう。
「レイが教えたとはいえ、使ったのはお前だ。ここは素直に喜べばいい」
「はい・・・ありがとうございます」
照れくさかったのか下を向くひなに対し、レイはヒカルに対してつまらなそうな顔をしていた。
「この先は俺もまだ調査していない。なにかあるか分からないから、レイの側を離れるんじゃないぞ」
「わかりました」
「・・・・」
「なんだ?」
「いいや、なんでもないよ」
「相変わらず変なやつだな」
そういうとヒカルは前へと進む。