知らない世界での体験
黒い物体もでなくなり、やっと森からでることが出来た。
そこには森の中では見ることが出来なかった綺麗な青空と大きな街が
「きれい・・・」
思わず見惚れてしまうほどだった。
「さて。森から出たことだし、聞かせてもらってもいいかな?」
「・・・はい」
私は起きたことをありのままに話した。
「なるほど。ということは君は別の世界から来たということなんだな?」
「はい」
「正直、今の話を聞くととても信じられないが…」
「ですよね」
「こけて気が付いたら知らない世界に来てしまっただなんて…ふつう有り得な
い」と言われてしまい、返す言葉もない。
「とりあえず、元の世界に帰れる方法を見つけないとな。そういえばまだ名前
を聞いてなかったな?」
「あっ、そういえば…そうでしたね」
自己紹介する暇もなく森からでようって話になったからな。
「私、ひなっていいます」
「俺はヒカルだ。よろしく、ひな」
「はい。こちらこそよろしくお願いします」
♪~~
「すまない。ちょっと待っててくれ」
ヒカルはポケットから小さいものを取り出し、ボタンを押す。
「あぁ、俺だ。・・・あぁ、ちょうど森から出た所だ」
通信機?何話してるんだろう??
「分かった。今から行く」
ヒカルは通信を切って、こちらへと戻ってくる。
「悪い、待たせたな」
「いえ。大丈夫です」
「それで、お前のことを話したら城に連れて来いと言われた」
「城?」
「あそこに見える建物がそうだ」とヒカルは指をさした。
さきほど森から出た際に見えた空にも続く大きな城だった。
「あっ、あそこですか・・・・」
「そうだ。女王が待っているから、急ぐぞ」
「急ぐって、結構距離が…」
「行くぞ」
「えっ・・・・えぇええええええええ!!!!???」
それは城へまっすぐにつながる透明な階段が出現した。
太陽の光が反射しており、階段ということは分かるがこれは崖にかかる吊り橋よりも恐怖を感じさせるものだった。
「足元踏み間違えるなよ。それから、絶対に下を見るな」
「えええ!???」
ぜっ、絶対に無理ーーーー!!!!!!!