ついに明かされるクロ男の目的
「ヒカルさん、レイさんが・・・・レイさんが」
ヒカルが来て安心したのか涙はさっきよりもあふれ出ていた。
それを見て駆け寄る。
「大丈夫だ。まだ息がある」
「・・・ごめんなさい。また私・・・「お前のせいじゃない」
ヒカルは小さい子をあやすかのようにひなの頭を優しく撫でる。
「やっと出てきたな」
「・・・・」
ヒカルはクロ男の方へと目を向けた。さっきとは逆に目が明らかに違っていた。
「黒いオーラを操っていたのは、お前だったんだな」
「まぁそのとおりだ」
「目的はなんだ」
「決まっているだろう。この世界を滅ぼすためさ」
「「っ!??」」
「我々はこの世界とは別の世界の人間であり、いくつもの世界をこの黒き力によって滅ぼしたのだ。そして、最後に残ったのがお前たちのいるこの世界だけとなったのだ」
「別の世界を・・滅ぼす・・・・?そんなことって」
「本来なら一気に滅ぼしてしまえばよかったのだが、その前に」
「?」
「お前を連れ戻しに来たのさ」
「えっ!?」とひなが思わず声をあげる。
「何の冗談を言っているのかさっぱりだ」
「冗談ではない。本当のことだ。お前を連れ戻しに来た」
「俺はお前なんか知らない」
「それはそうだろう。生まれてすぐ別れちまったんだから」
「っ!??」
さすがに冷静なヒカルはその言葉に驚きを隠せなかった。




