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よく分からないけど早く出たい
「はぁ・・はぁ・・・はぁあ」
「大丈夫か?」
「はっ・・はい」
いったいなぜこうなったかというと・・・
~約1時間前~
男の後ろを付いて歩いていた時だった。
ザザザザザッ!!!
「ん?」と私が振り返った瞬間、黒い物体が視界に現れた。
「ぎゃああああ!???」
私は悲鳴をあげてすぐだった。
バシッ!!
鋭い刃が黒い物体に直撃し、真っ二つに割れて落ちた。
「ななななっ、なんなの・・」
「危なかったな。こいつらに捕まるとやっかいなんだ」
「やっかいってなっ・・」
なに?と続きを言う前に、男の後ろからも黒い物体が!
「ぎゃああああ!!!?後ろ!!」
バシッ!!
後ろから来たにも関わらず、綺麗に決まった。
しかし、容赦なく次から次へとやってくる黒い物体に私の心臓はバクバクドキドキ悲鳴が鳴りやまない。
そんな私とは裏腹に男は冷静に黒い物体をバシッ、バシッ!っと切っていく。
彼にとってはこんなものはふつうなのだろう。
やがて黒い物体の数もだいぶ減り、現在に至るわけであります。
「あともう少しだ」
「・・・はい」
早く出たいよ!!!!!!