女王に反論する予言者
城に戻るとひなと女王が仁王立ちをして待ち構えていた。
「二人とも、私を置いていくなんてひどいです!」
「ヒカル、あなたはもう少し安静にしてないとダメでしょ?レイ、あなたもです」
「僕は無理やり・・・「ほいほいついていかずに止めなさい、魔法があるでしょ」
「すみません・・・」
「申し訳ありません」
いつも冷静な顔をしている彼がこの時だけは、まるで悪いことをして母親に怒られている子供のような顔に見えた。レイはいつもどおりだが
「ヒカルもレイも外出禁止です!!」
「ええええええ!?????」
声を上げたのはレイだけで、ヒカルは冷静な顔のまま。
内心は驚いているのだろうが・・・・
「勘弁してよ、ずっと城の中にいろっていうの!?無理、たえられない!!僕を殺す気!??」
「殺す気があるならとっくに殺してます。そもそもあなたは城にいなさすぎです。また黒いオーラが来たときの対策などにもあなたの予知が必要になってきます」
「空気の入れ替えは大切なはず!僕は城の外へでないと空気もすえないんだ!!」
「魔法を使えば一発でしょう。それとも使えないんですか?」
女王とレイがにらみ合っている。
ヒカルとひなは黙って二人を離れた位置で見ていた。ようするにこの話についていけずかかわらない方がいいという判断で
「とめなくていいんですか?」
「いつものことだ。心配するな」
「でも・・」
「そもそも、女王の命令に逆らうなど許されることではないのですよ」
「僕にとってこれは命にかかわる問題なんです!」
「ヒカルさん、お身体・・本当に大丈夫なんですか?」
「あぁ。お前にも心配かけたな」
「いえ・・」
「お前の方こそ身体の具合はもういいのか?」
「はい。もうすっかりよくなりました」
「そか。よかった」
「はい」
「ちょっとヒカル、お前も手伝えよ!!」
「ずるいですよ、レイ!!ヒカルに手助けを求めるなんて!!」
「二人とも落ち着いて」
「「これが落ち着いていられ(ますか)るか!!?」」
はもった・・・・。




