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異世界へ?  作者:
11/32

真剣な二人の喧嘩

再生するヘビを倒してさらに奥へと進む3人。

 

 「それにしても、あのヘビにはまいったよ。まさか再生するなんて思っても見なかった」沈黙がきつかったのか、レイがヒカルに話しかける。


 「あぁ。再生スピードが速くて避けるのに精一杯だった」

 「お前よく避けられたよな?さすが怪人、僕らとは違うね~」

 怪人って・・・と、そう心の中でつぶやくひな。


 「じゃあお前も特訓するか?それなら体力がついて魔法も長く使える」

 「いや、遠慮しとくよ」

 「遠慮するな。俺とお前の仲じゃないか」

 ニコニコとほほ笑むヒカルだが、それを見たレイはぞぞっと身体を震わせる。

 

 「いいよ。ってかそれ素で言ってるの!?気持ち悪・・・ぶはっ!」

 「んなわけないだろ、バカか」

 レイはヒカルに拳骨をくらった。


 確かになんか気持ち悪いかも・・・と心の中でつぶやくひな。

 これはさすがに言葉に出すわけにはいかない。

 

 「いって・・・」

 「まったく。お前の体力が上がれば、女王も喜ぶだろうに」

 「嫌だよ、なんで僕がそんなことしなくちゃいけないのさ」

 「予知が見えて魔法が使えるというのは素晴らしいことだ。体力をつければ、この国に敵が現れても察知できるし、対抗する策も事前に確保できるじゃないか」

 「・・・・僕には無理だよ」

 「やる前からあきらめるなよ」

 「それだったらヒカルが・・っ!?」

 なにかを思い出したかのようにレイは口を塞いだ。

 一瞬、ひなは「えっ?」と思ったが、わけがわからないのでヒカルの方を見る。

 

 

 「レイ・・・お前は生まれ持った才能を伸ばすべきだ。今のままでは予知だけに頼りすぎている。いつまでも他の奴らに任せてないで、自分も身体を動かしてみろ。一日だけでもいい、訓練に来い。少しぐらいは体力がつくだろ」

 「あぁ。わかったよ」

 

 なんか静かになった。

 今までのことがまるで嘘かのように、二人の雰囲気?というか態度が変わった。

 

 ひなはまだ分からないままでいた。

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