黒い蛇
さっきまではすらすらと進んでいた足も、慎重な足取りへと変わっていく。
ヒカルを先頭に、レイ、ひなと縦一列の状態で進む。
ざざざっ。
「っ!?」
物音をすぐさま察知したヒカルは戦闘態勢に入った。
「シャアア!!!!!」
草むらから黒い大きなヘビがヒカルへと牙を向けて遅い掛かる。
バシッ!!
真っ二つに分かれたかと思いきや、再生した。
「なにっ!?」
「シャアア!!!!」
バシッバシッ!!
「「ヒカル(さん)!!」」
再生するヘビを見てこれはやばいと感じ取る二人。
バシッ、バシッと切っても切っても再生し、勢いよく襲い掛かってくるためよけるのに精一杯だ。
「レイさん、どうしましょう!?」
「待って。今考えてるから」
なんとかしないと。とひなは焦っていた。しかし、再生するヘビに対抗する方法がみつからない以上、こちらが攻撃することは危険。
そう分かっているこそ、あえて焦っているのだ。
バシッ、バシッ、バシッ!
切っても切っても再生するヘビ。
「(くそっ。どうすれば・・・)」
よけながらなにか方法を考えていたヒカル、そのせいか後ろの木の根に足を滑らせてしまう。
「(やばい、このままでは!??)」
ヘビの牙が迫る!!!
「雷撃!!!」
ビリビリビリ!!!!!!!
突然雷がヘビに向かって落ちてきた。
ヒカルはぎりぎり当たらずに済んだが、ヘビは大ダメージをくらって動かなくなった。
もともと黒かったので、黒焦げ?とは言えない。
「レイ、もっと早くだせ」
「ひっどいな。思いついただけでもありがたく思いなよ」
「はぁ。まあいい」
先を急ごう。と森の奥へと進んでいくのでした。




