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第34話 物語への招待状
読者の皆様。
はじめまして。
私は、
この物語の作者である「山本ひろこ」と、
「彼女の父 山本隆」を殺しました。
そして、
私は、
「山本ひろこ」の、
実の弟です。
私がやっと手に入れた、姉との生活。
そして、
これから完成するはずだった最高のミステリーを、
あなたがたは壊しました。
善意のつもりだったのでしょう。
正しいことをした、そう思っているのでしょう。
ですが、
そのせいで姉は死にました。
安全だと思っていますか。
物語は終わった、と。
いいえ、違います。
ここまで読んだあなたは、
もう無関係ではありません。
あなたがどこで、
どんな環境で、
この文章を読んでいるのか。
私は知っています。
近いうちに、
お目にかかりましょう。
あなたは、もう読者ではありません。




