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エッセイ

思いやり駐車場にまつわる、あれやこれ…

作者: たかさば

 どうもどうもどうも。


 普段、極力まわりに車が見当たらない駐車場の端っこを好んで車をとめがちな、駐車スキルの乏しい者です。


 本日は車を駐車することにまつわるお話なんかを、ちょいちょいしてみようと思います。

 よろしければお付き合いくださいな。


 少し前に、うちの家族が足を骨折したんですよ。

 詳しいことは省きますが、3桁を超えた過体重民が無理をした結果、骨が「うーん、もう…無理…orz」と心のみならず身までも折れてしまったような感じでしてね。


 わりかしぽっきりいってしまったのでガッツリギプスで固められまして、通院はもちろん外出などなど、常に松葉づえの利用が必須になったんですよ。元々度を超えた過体重民ということもあり、移動が非常に困難になりましてですね。骨の折れていない状態でも片足に70キロかかっていたので、それが分散されずに集約されるとかなり相当めちゃめちゃ負担になってしまうわけでしてね。

 松葉杖を使ってとぼとぼ歩くわけですが、両脇および手首にピンポイントで体重がかかってきて、とてもじゃないけど普段通りにフットワークも軽やかに気軽に出かける(注:家族は出たがり&首ツッコみたがり&フレンドリー&誘われ体質)なんて…無理!!でもって必然的に、私が代打・身代わり・大送迎祭りに突入する事になりぃイイい!!!!

 わりとかなりそうとう負担が増えて閉口したことはさておき、ぼちぼち駐車場関連で…やな感じの出来事に遭遇するが有りましてですね。そのあたりの事を、今回盛大に愚痴らせていただこうと思った次第です。


 少々前置きが長くなりましたが、とにもかくにも移動がキツイので…、少しでも杖を突いて歩く距離が短くなることを願って、いわゆる思いやり駐車場を利用させてもらう事にしたんですよ。

 ショッピングセンターなんかの出入り口付近にある、青色の塗装が目印の広い駐車場ですね。バッチリ骨が折れてるので、たぶん使っても良いはずだと判断したわけなんですけれども。


 で。

 いざ車をとめようとしたらですね。


 ものすご〜く、やな感じの視線が、あっちこっちから飛んでくる……。


 見ている方は気が付かないのかもですけど、運転してると視線ってめちゃめちゃ気になるんですよ。

 いわゆる正義厨とでもいうんでしょうか、悪を許さない人々の厳しい目が…突き刺さるのなんのって。健常者のくせに(うちの車はノーマーク)停めやがってみたいな嫌な感じの視線はもちろん、指を差されることも珍しくなくて、なんていうか…小心者のへっぽこヘタレにはわりとかなりダメージがございましてですね。サービスエリアで駐車したときなんかスマホを向けられたりもしまして、そこまでするのかと驚いたというか、心底げっそりしたというか…。


 小さい軽自動車からバカでかいおっさんがごついギプスの足で杖をついて出てくるのを見ると、蜘蛛の子を散らすように視線がはけていくのがまたなんともいえないんですよ…。疑惑の目がとたんに同情の目に変わるというか、なんというか。


 ……さらに。

 地味にダメージを負う一方で、憤るような事もあったりましてですね。


 どうしても自分で秋祭りの景品を見定めたいとごねまくる家族の要望で人気のショッピングモールに買い出しに行くことになったとある日、荷物も多くなるしと思って思いやり駐車場にとめようとしたんですよ。ところが、10台分ある思いやり駐車場は1つも空いていなくてですね。

 しばらく待ってみたものの駐車している人は一人も帰ってくる気配がなくてぜんぜん停められず、時間の都合もあったので一旦家族だけ出入り口付近に下ろして遠くに駐車し…、急いで立ちっぱなしで待ってる人のところに戻ったらですよ!


 幸せ()そうなカップルが…腕をクミクミイチャコラしながらはしゃいだ様子で車に乗り込んどるがな!


 どう見てもごく普通の人、女性はヒールの高い靴をお洒落に履きこなしているし、ほっそい腰を抱きながら歩く男性の足取りは軽やかで…やけに豪快にアクセルを踏み込んでキュルキュルとブレーキ音を響かせ、勢いよく駐車場を飛び出していきやがってですね?!

 さらにですよ!!発車した跡地にサクッとごつい車が乗り込んできて、ごく普通のおっさんが出てきたと思ったら…ショッピングモールの入り口とは反対方向に()()()()()行き!

 めっちゃ元気やんけ!!どこにどんな思いやりをもらって当然の不具合を抱えている?!どのあたりに出入り口付近に駐車せねば心身ともに大ダメージを負うような要素を持ち合わせているというのだ!!


 思いやり駐車場だとぅ…?!

 思いやりのない人専用の駐車場になっとるやんけ!!


 これがいわゆるマナー違反駐車勢なのか、なんというエグイ行動を正々堂々と誇っているのだ、そんな恥ずかしいことをしていて良心は痛まないのか、将来何かあった時にアンタらは何を思うんだ…まあ、一瞬でいろんな感情があふれ出しましてですね!!!


 でもって…、思わず視線を向けずには…目で追わねばおられない自分に気が付いてですね?!

 ああ、こうして視線というのは、無防備に向けられてしまうものなのだと知ったといいますか…、なんていうんでしょう、人の悪事というのは、目が離せないものなんだなあとしみじみ思ってみたり…。


 もともとあまり思いやり駐車場の近くにとめることが少ないので、こうも無法地帯化しているとは思いもしませんで、己の認知度の低さをまじまじと感じてしまったわけですよ。でもって、そういう人が増えているからこそ、本当に困っている人達も監視されてしまうのだなあと…なんだか居た堪れない気持ちにですね。


 リアルにこのエッセイを書いている今日も、ホームセンターの思いやり駐車場にとめた車に乗り込もうとしたら高齢女性に「あんたは若いんだから杖をついて歩くのも楽だろう、年寄りにこういう場所は譲ってもらわないと困る云々」言われてやな感じでした…。

 あんまり混みあわない時間帯を狙って出かけてもこんな感じなので、日常ではどのくらい激しい戦いや意地の悪い小競り合いなんかが繰り広げられているんだか…恐ろしいのなんのってもうね。令和の世の中は、ヘタレには生きにくい時代だ…。


 とはいえ、場所を確保してくれる係員さんだとか、車いすを持ってきてくれるお兄さんだとか、自動ドアを開け続けてくれるお姉さんや足を乗せるスツールを出してくれるような優しい人にもたくさん出会いましたのでね。

 人のやさしさを知る機会も増えて、自分もこうありたいものだと学ばせてもらうようなパターンもあったり……。


 色々思うところがあって、思いやり駐車場ではなく少し離れた位置にあるスペースに余裕があるところに駐車をして、お店に置いてある車いすを借りてきて家族を運ぶというような事をしていたんですけれども。


 ある日、整形外科で借りた車いすの背面に…【耐荷重90キロ】の文字があるのを発見しましてね?!


 ヤバイ、表記を気にしたことが…無かった!!

 もしかして、今まで利用してきた車いすも積載オーバーしてたんじゃ?!

 そう言えば、やけにタイヤがギュルギュルいっていたような気もする!!

 壊れてはいない、いなかったはず!!

 でもそうとうな負担をかけてしまったと思われる…。

 うわぁアアア、スミマセンでしたぁアアア!!

 

 ということで。


 体重はせめて二桁でとどめておきましょうねというお話でした……。

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