1話
僕は夢を見ていた。
目の前が血の海になっている。足元には女s…いや、幼馴染の二人と姉さんが死んでいる…
いやこれは夢なのか。これは現実なのか…それとも…。
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僕は処見実嶺。
顔はフツメン。成績は普通。身長も普通。体重も、運動も…人間関係…何もかも平均である。
そんなキングオブ普通な僕だが、僕には秘密がある…というわけでなく普通に家で一人っ子をしている。
僕は、そこにあったセ〇ンに猫のココアのご飯を買いに入った。
先にファ〇タを買っている人がいて、それを見てのどが渇いたなとジュースコーナーに向かう。
ふと漫画コーナーに立ち寄ると「異能力は実在した!?」という表紙が目に入る。
嘘くせぇな、と思いながらも少し気になって立ち読みしてみる。こういうのって一度気にすると見てしまうものだよね。
えーっとなになに
異能力が俺には使えるんだという幻覚症状のようなものを見た人が多発しているらしい。
☓☓さんは
「この地面は割れているだろ?俺が割ったんだ」
と言っており、だがもちろんそこには何もなかった。
この本…やっぱり嘘か。
見て損したと思いながらも数々のアタオカ民が連なるページをパラパラめくった。
他には地震を予言‼、都市伝説の実態とは‼、謎の音、不審死相次ぐ‼
いかにも嘘くさい。なんでこんな本コンビニで置かれてるんだ?と思いながら元に戻す。
「あ、これだ」
目当てのものを見つけ、外に出る。
そのとき突然、ドン‼、グジャッ、と肉がつぶれるような音がした。
そこを見ると、なぜかどう考えても死んでいるであろう、人の体だったであろうものがあった。
「きゃああああああ‼‼」
人の叫び声が聞こえる。
その瞬間俺の視界がなぜか反転したような気がした。
平静を取り戻すとそこにはカオスと呼ぶしかないほどの光景が広がっていた。
さっきの遺体のほうを見るとさっきまでは存在しなかったクレーターがあり、そして火の手が上がっており地獄絵図のような町があった。
ただ、不思議なのは、火があるのに人は混乱もせず、遺体や携帯しか見ていない。
日本のスマホ中毒こんな進んでたっけ…?
火に触れ手が焼けるのを感じた。瞼が重くなっていく。
その時僕は一瞬だが人影が見えた気がした。そして僕はそこで気を失った。
僕は夢の中にいた。真っ白い空間で僕の目の前には…ぼくがいた。
その夢の中でそのぼくはこうつぶやいた。
「起きろ俺。いやこの頃は僕か。まあどちらでもいい。お前は立ち向かわねばならない。俺が作れなかった、新しい可能性を作れ。」と
目が覚めるとそこは知らない天井だった。
自分の手を見るとあの地獄のような光景がフラッシュバックする。
そしてその手には紛れもないやけどの跡があった。