意外な人物との再会
あれからどんだけオトンと話したんやろか
歩きながら話しよったら前方からいかにもその筋の人間っぽい奴が歩いてきよった
城戸『ん?あの紫の一張羅…まさかあんたは…!』
工藤『誰かと思えばおめぇさんじゃねぇか、こんなとこ
でもまた会うとは何かの縁かもな』
城戸『工藤さんやないですか…!俺はアンタにも天羽組
にも取り返しのつかんことしてしもうてホンマに
申し訳ないですわ…』
工藤『おいおい何言ってんだい、死んだら誰でも仏なん
だから辛気臭い事言うんじゃねぇよ。それにな、
舎弟を想う気持ちはおめぇさんだって本物だって
知ってる。おめぇさん達も好きで関東侵攻をして
た訳じゃねぇ、そうだろ?渡世じゃ上からの命令
は絶対だからな。今回だってそうなんだろ?なら
もう恨みっこは無しにしようや』
城戸『(…夢の為とはいえ他にやり方はあったんとちゃう
んか?工藤さんはあぁ言うてくれてるけどカシラ
や親父に苦言を呈する事は出来たはずやのに)』
工藤『何やら思い詰めた顔してるじゃねぇか。でもな、
悔やんだって俺もお前さんも生き返るわけじゃ
ねぇんだ。どうせならこっちでは仲良くしたら
どうだい?』
俺は改めて思い知ったんや、この人が生きる伝説と言わ
れる理由は何も戦闘力だけやない。考え方や器の大きさ
が違うんやってな