開放条件
「開放条件・・・。」
夏が小さな声で呟くがその声は皆に届いてない。
「さっき夏から異常体の事は聞いたと思うけどもう一つのスキルには開放する条件があるんだよ。そのスキルを開放させるために私達サポートピクシーが異常体に付けられる事になったんだ。」
「ナナちゃんその条件って・・・。」
「2つある。どちらも達成させれば開放するよ!1つ目は30人以上のパーティーリーダーになる。2つ目は人を10人以上殺す」
人を殺す・・・・・。
その言葉を聞いた時
4人の顔の赤みが消え青く白く変わっていく。
「でも、これって実際達成しやすいんだよ?30人もの人従わせるって当然戦闘ありきなんだよ。この世界の戦闘に死は付き物。案外早くに達成するかもね。」
「達成できなければ俺はどうなんだよ」
「1年後の決定戦までに出来なければその時は君が死ぬよ夏」
その時俺はすごいプレッシャーに押し潰されそうになる。
俺がやらなくちゃ俺が死ぬ?
死ぬのは嫌だ。だけど殺すのはもっと嫌だ。
その時暖かい手が夏の方に優しく置かれた。
「大丈夫だよ夏」
「私たちが付いてるから心配ないわよ」
「夏君・・・。元気出して?」
「とりあえず人数を増やす事を考えようか」
「あぁ。ありがとうみんな」
何故か3人が付いてくれてるだけで心に余裕が出来て今なら何でも出来そうな気がする。
「意志は固まったみたいだね!じゃ、次にダンジョンについて!3か月後にダンジョンと言われる魔物の巣のような物が世界各地で出現する。日本ではここ東京をはじめ大阪・福岡・北海道この4か所に出現する。君たちはここ東京のダンジョンを制覇する事をお勧めするよ」
「それは何で?」
「ダンジョンには最下層にボスが存在するんだけど倒すとかなり美味しい素材や装備などがドロップするんだ!で、ダンジョンを踏破した者にはそのダンジョンの所有権が与えられるんだよ」
ダンジョンの所有権を得るとそこでホームを建てたりそこの魔物の素材やドロップ品が全て得られるんだって。
ただ、東京は他の3か所に比べると難易度が高いらしくSSランクダンジョンらしい。
その時までに解放させておいた方が良いらしい。
「あと26人も集まるのか・・・?」
「明日から人探しに出ようか。スキルの練習にもなるしね!」
「そうしようか。」
夏達4人は当面の目標である30人達成に向け動き出した。
「パパーーーー!ママーーーーー」
「子供の声だ!どっちだ!?」
「夏君こっち!」
「行くぞ」
「「「おう」」」
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