取り合い
「魔物の卵って滅多に手に入らない超超超レアアイテムなんだよ!!!」
「え、これは食べるのか・・・?」
「違うよ!孵化して仲間に入れれるよ!」
夏は卵を割らないように慎重に家に持ち帰った。
まず、自分の体がボロボロで帰ったため皆にすごく心配された。
紅葉に回復してもらい体の調子は元に戻った。
「夏君・・・。ごめんね。私が弱いから夏君がこんな目に」
「桜。気にするな!俺はこうして生きているから!みんなで強くなろうな!」
「で、夏?それはなんなんだ?」
「これ、魔物の卵ってレアアイテムらしい・・・。孵化させると仲間になってくれるらしい」
やっぱり皆は嫌らしいな・・・。
ま、命賭けてる相手を仲間にするのはさすがに気が引けるな。
「それで温めてるの?」
夏は自分のスキルを使い温めていた。
じっくりコトコト・・。
「ナナ?これって因みに何が生まれるの?」
「小鬼から飛竜まで全ての魔物が生まれる可能性があるよ!」
夏はスキルで温める事1時間後。
「おい!みんな殻が割れ始めてるぞ!」
夏の呼びかけに皆が集まってくる。
殻が全て割れ中にいる魔物の姿が見えてくる
犬くらいの大きさで真っ白の毛
牙が数本生えていて目が青く光っている。
「ワンちゃんの子供・・・?」
「でも、子供にしては大きすぎる」
「ナナ!これは何の魔物なの?」
「こ、こ、これは。幻獣種の神殺しの獣氷虎!!!」
「え!こんなかわいい子が!?」
「夏!この子に名前を付けてあげな!それで契約完了だよ!」
「んー、琥珀なんてどうかな?」
その名前が気に入ったようで嬉しそうに飛び跳ねている。
「可愛い・・。夏兄ちゃん・・。私育てる!」
「白。それなんだけど魔物の卵から生まれた魔物は名前を付けた人を親にするから琥珀の親は夏になるんだよね・・・。」
ナナからそう言われると白ががっくり肩を落としてしまった。
「白も琥珀と遊べばいいんだよ!独り占めするつもりはないし!」
「いっぱいあそぶ!」
命を賭けた戦いの中にでも和んだ空気を夏達を包んでいった。
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