表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
57/74

第53話 ドレスアップ?

「紫乃ちゃん!」


眠り姫のように眠っている紫乃にマカオは駆け寄ろうとするが、


グニャ、ピチャ、


まだ半溶けになっている肉塊を踏む感触がマカオを不快にさせる。


「気持ち悪い!グロい!やな感じー!」


そんな事を言いながらも紫乃のもとにたどり着く。

黒い球体の破片は、コンクリートのように硬く、感触的にも足場としても、一安心出来るとこものではあった。


「紫乃ちゃん!紫乃ちゃん!」


マカオは紫乃の体を揺らしながら目を覚まさせようとする。


「うぅ...あれ?マカオさん?」


「ちょっと?えっ?紫乃ちゃん!?」


紫乃の左目が白目だったところは黒く、虹彩が青くなっていた。


「!フローズヴィトニルは!?」


紫乃は自分の体が変わっていることに気づかず、先ほどまでの痛みを思い出し、フローズヴィトニルについて聞く。


「...あれよ」


マカオは肉塊を指差す。


「えっ?あれが?」


「えぇ...なんかわからないけれども溶けたわ。」


紫乃の頭には疑問が浮かぶ。

それはそうだ溶けた、なんて信じられるわけがない、あの硬い鱗があったからだ。

だが目の前のそれが溶けた事を意味していた。

そして現実逃避するために別の視点へと切り替わる。


「あとそれでマカオさん。なんで私はドレスを着ているの???」


「えっとー、それはー...」


マカオは返答に困る。

それはそうだ溶けたフローズヴィトニルのなかからよくわかんない物体が出てきて、そこから紫乃が出現。そしたらドレスを着ていた、なんて...


「まさか!マカオさんが着替えさせ?!」


紫乃は思いっきり勘違いをした。

顔を真っ赤にししきりに「もうお嫁に行けない」と呟く。


「違う違うから!えっとー、もう全部話しちゃったほうが良いわね...」


マカオは紫乃が食べられてからのことを全て話す。

謎の光も球体も、溶け始めた状況も逆位置のタロットの事も...


「えっと、そのすみませんが、そのまた訳わからないんだよぉぉぉぉぉ!!!!!」


多分3度目くらいの叫びである。

次回かそのまた次あたりで合流予定です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ