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第20話 紫乃のタロット

はい、お久しぶりぶりだと思います。22のv計画は全くもって進んでおりませんw

一年以内にはだすとは思いますが、いつになるか分かりません!そんな感じのこの話です!

「ねぇ、紫乃ちゃん。私のタロット

6.THE LOVERS 恋人の能力はね、相手の能力のコピーなのだからね紫乃ちゃんの能力知りたいなーなんて、わかっていた方がいきなりより、戦闘中でも対応しやすいじゃない?」


あのマカオさんの衝撃の告白から翌日の朝そう言われた。

その時のマカオさんは少し申し訳なさそうにしていた。

まだ、引きずっているように見えた...


「すみません。私の能力、文字化けしててわかんないんです...」


そう、能力がわからない。

これは私にとって致命傷である。


普通異世界転移、転生系は自分の能力がわかるものであり、チート能力である。

なのに、文字化けって...ないでしょ。


馬鹿げてる。それもこれもどうせあの野郎のせいだろう。はぁ、本当にムカつく。


「え?能力がわからないの?それってどうゆうことよ?文字化け?なんでそうなるのよ?意味わかんないわよ。」


ですよねー、まぁ当然そうなりますよねー。

ん?でも待って恋人の能力はコピーこれは、コピーして貰えばもしかしたらわかるのでは?


「マカオさん、私に恋人使ってみて下さい。

もしかしたらわかるかもしれません。」


「?...!あぁ、そうゆうことね!わかったわ紫乃ちゃん!」


今一瞬わかってなかった気がするぞ?気のせいかな?


そんなこと思ってるあいだにマカオさんはタロットを左手に持ち右手の中指で私のことを指差して


「私に力を貸しなさい『6.THE LOVERS 恋人』」


そう言った。ただそれだけであった。

特に脱力感もないし、私自身何も起こらなかった。


「マカオさんこれは成功しましたよね?」


私は思わず聞いてみる。


「えぇ、成功はずだわ、でもおかしいのよ、うんん、ありえないこんなこと、『13.DEATH 死 』の欄がどこにもないのよ!」


無い?どうゆうことだ?ん?でも少し待てよ、


「なんで欄が出てくるって知ってるんだ?」


私はそんな素朴な疑問をつい口にだしてしまった。

するとマカオさんは素直に答えてくれた。


「ん?あぁ、それはね、前に一回タロット持ちと戦ったことがあるのよ。その時にコーピーしたから知ってるのよ。まぁその戦いは結果的には痛み分けだったけどね、」


そういってマカオさんは、ハハッと笑う。


「その、人のタロットはなんだったんですか?」


不意に聞いてしまう。

だが大事なことでもある。この先多分まだまだ多くのタロット持ちと出会うことになるから。


「あれは、『12.THE HANGED MAN 吊し人』だったわね」


え?12.THE HANGED MAN 吊し人って私を最初に襲ってきた人じゃん...

ならあの前にマカオさんと戦っていたの?

いや、そんなそぶりはなかった、いやそこじゃないな。

というかこの世界も狭いな。


そんなことを思っているとマカオさんは言葉を続けた。


「能力は[人を一人だけ空中に吊るす]だったわよ、随分アバウトでよくわかんなかったわ、正直」


人を一人だけ空中に吊るす?何それ?分かりにく?あっ、でもあの時のはそういうことか...

なるほど、でもそのタロットになぞらえた能力が...

ん?本当にそうか?いやでも1.THE MAGICIAN 魔術師は物を作るとかだったこれは、たぶんなぞらえてる、でもマカオさんの6.THE LOVERS 恋人はある意味能力の共有だし...

え?


「ちょとー紫乃ちゃん?なーに考えてんのか知らないけどショートしてるわよー?」


え?だってなぞらえてるのなら、マカオさんの能力はどうなぞらえているんだ?それに私タロットの意味なんて知らないし...


彼女は珍しく真剣に考えていた。

この世界に来てから一年が経ちタロット持ちのことや、あの謎の魔物達、あまり物事を考えたくない彼女にとってこれは負荷でしかなかった。

心に闇を作るのに十分ではあった。

彼女は彼女の思考による呪いがある。

それは他人にもあるだろう、だがそれを確かめるすべがない、呪い。


それは人にいや、全人類に課せられている、絶対に来る死。

それは私達に、何を生み出すのか。

何を与えるのか。

何を奪うのか。

そして何故来るのか。

彼女は考えてしまう性格であった。

彼女は自分の持っているであろうタロット、13.DEATH 死これは彼女にとって気になっていたことの一つである。

あいつは、私の呪いじみたこの思考を知っていて、渡したのではないか。

そして、もしなぞらえているのであれば、何かそのことに関した能力ではないか、と。


だが、彼女は知らない。自分の能力が一度発動していることに。

それが、とある一定条件でしか、発動しないことに。

自分のタロットの意味も、彼女は知らない。

そして、この物語の作者が、何を思い、何を考え、どんな意味を込めてこれを書いているのかを、まだ彼女は知らない、いや彼女達は知らない。

自分がどんな人に観測され、何を思われているのかも、何も知らない。

この物語が夢物語であることさえ知らない。


さて、話がずれたところで本来の話に戻ろうか。


彼女は思考を巡らせ自分の能力について考えていた。

けど、何も思いつかない。

死に関することだけそれだけは分かる。ただ、それだけなのだ、そうそれしか分からない。

なにもかも分からない。全てを知らない。

そう自分が、マカオさんをほったらかしにしていたこともわかってない。


「あの、紫乃ちゃん?...」


マカオさんが泣きそうになりながら、そう言ってくる声で思考をやめた。


「あっ、ごめんない。ちょっと考え事をしていた、せいで。」


彼女の額には少し汗が見える。

何か嫌なことを考えていたのを見てわかる程度には。

マカオはそれを察したのか、


「ならいいのよ、でも何かあったり、考え事なら話してよ。一人より二人でしょ?それに、辛いことがあるなら話しなさいよ。私は...いえ、なんでもないわ。

でも、そうね、これから旅に出るのだし、もっと明るく行きましょ?ね?」


マカオは元気付けるように言った。

気を使ってくれたことはすぐにわかった。

だから紫乃はマカオの前では弱いところは見せないと心に決めた。

そして笑顔で


「そうですね!」


そう言った...









































あぁ、こうして、ああして!完成だ。

あはははハはははハ。

さぁ、紫乃ちゃん!私にその笑顔を、汚させてヨ!!!!!

あはハハはハは!





とある空間にて


「おい、恋人!なんで、あの二人が旅に出ることになってんだよ!」


男、正義はそう怒鳴った。


「えー、別にいいんじゃないの?別に殺し合いしたわけじゃないみたいだし?」

「そうだよ、そうだよ別にいいじゃない、これはこれで面白いし!」


彼らはそう笑いながら言う。


「よくない!あの紫乃ってやつ13.DEATH 死 を持ってるんだぞ!それも無くなっていたタロットをだ!それに12.THE HANGED MAN 吊し人の所持者を倒した。つまり危険人物だぞ!なにを考えてる!!」


彼はまた怒鳴った。自分の正義を疑わず。

自分が正しいと疑わず。


「まぁ、まて、正義よ。あいつの策略の線もあっただろ。もしかしたらあの娘は何も知らないだけかもしれないじゃないか。そうカッカするな。」


人間でいうと70代くらいの見た目をしている男はそうなだるように、説得するように言った。

だが、


「あぁ、月よ、確かにその線もある。だが、こいつが、13.DEATH 死のタロットを持っていて、12.THE HANGED MAN 吊し人を倒したのはまぎれもない事実だ!もういい俺はあいつを向かわせる。話は以上だ!」


そう言って彼は自室に戻った。

残された21人は彼の事をやれやれと思いながら、また話し始めた。


はい、伏線入れまくった気しかないですが...

まぁ、たぶん全部回収するはずです。多分...

そんな感じです。はい


読んでくださってありがとうございます。

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