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キミの命はあと3か月、それならキミを1日1日写真に残しておきたい!

作者: 七瀬




僕の名前は 『遠山 カケル』 32歳、広告代理店で働いている。

彼女の名前は 『中里 あゆか』 26歳、彼女も僕と同じ職場で働いている!


僕とあゆかは、職場の人たちに黙ってこっそりと付き合っていたんだ、、、!

あゆかと付き合って、もう2年になる、、、!!!



キッカケは、職場の飲み会の帰りが一緒の方向で同じタクシーで帰る事に

なったのがキッカケ、、、。


それまでも、あゆかと一緒にいると落ち着くと言うか、、、?

好きなモノだったり、趣味も合うし、考えるタイミングや思い浮かぶモノ

まで似てて、性格も僕とピッタリ合う感じの女の子だと思っていたから、、、。






・・・ある時、僕から思い切ってあゆかに告白した、、、!


『・・・もし良かったら? 僕とね、付き合あってくれないかな、、、?』

『うん! いいよ! 遠山クンにそう言われるのをずっと待ってたんだ、、、!』

『えぇ!? ほんと! じゃ~もっと早く言えば良かったかな、、、?』

『ううん! 告白してくれたからいいよ! 許してあ・げ・る、、、!!!』

『・・・なんだよ~それ?』



僕は、そう言いながらも嬉しかった、、、!

あゆかに告白して良かった、、、!

心の底から、あの時の僕はそう思ったんだよ!




・・・そして、あゆかと付き合ってもう直ぐ2年になる!

僕は遂に、あゆかにプロポーズをする事にした、、、!


『ねえねえ? あゆか!』

『・・・ううん? なに?』

『これ!!!』

『えぇ!? “指輪”』

『僕と結婚してください!』

『・・・あぁ、ははい! 喜んで!!!』





僕たちは、これを機に職場の人たちに僕たちが付き合っていた事や

結婚する事になった事をみんなに打ち明けた、、、!


『ええーーーーえええええ!? マジですか!?』

『いつの間に、、、二人はそんな関係になってたのよ~』

『でも、おめでとう~遠山さん! あゆかの事よろしくね!』

『あゆか! 幸せになるんだよ~!』

『良かったな~あゆかちゃんみたいな可愛い女の子と結婚するなんて!』

『いやいや~おめでとう~!!!』




みんなに祝福されながら、あゆかは仕事を辞めた、、、!

本人の意思で、家庭に入りたいとあゆかから言ってきたから、僕はそれを

受け入れた!


家に誰かが居るって幸せだ~!!!

【いってらっしゃい!】 【おかえり】 【ただいま】


家に帰れば、愛する妻が料理を作って待っててくれる、、、!

あゆかと話す時間は、物凄く僕にとってリラックス出来る時間なんだ、、、!


彼女は、僕の話を聞くのが上手い!

聞きだすのも上手い!

【聞き上手】【話し上手】


知らず知らずのうちに、何でもあゆかに話している。

僕は、あゆかに隠し事が出来ない、、、!


『幸せって! こういう事なんだと思う...。』




あゆかと結婚して、半年が経ったころ、、、。

あゆかが、僕に大切な話があると言ってきた、、、!!!


『どうしたの? 大切な話って、、、!』

『・・・ごめんね、本当に、ゴメンナサイ、、、。』



あゆかが、突然! 僕の前で泣き出してしまった、、、!



『どうしたんだよ? 何があったの、、、?』

『私、末期のガンなんだって! 健康診断を1週間前にして、その診断結果が

今日、届いたの? そこに書かれていたのは、“私は末期ガン”なんだって!』

『【末期ガン】って、、、?』

『子宮がんが、あちこち移転して、もうどうしようもないって、、、。』

『手術は、、、?』

『薬しかないらしいだけど、、、? 治る可能性は、5%もないらしい、、!』

『・・・そんな、』

『ごめんね、カケル! 結婚して半年しか経ってないのに、、、! こんな

事になっちゃって、、、!』

『なんであゆかが謝るんだよ! 誰が悪いって訳じゃないよ!』

『・・・・・・ううん、でも、』



そう言うと、、、?

あゆかは、ずっと下を向いて泣いていた、、、!

僕は、あゆかに何1つ気の利いた言葉をかけてあげれなかった、、、。

ただ、僕は黙ってあゆかが泣き止むのを待っていた、、、!





僕はこれからは、あゆかの傍にいたいと思い、、、。

僕は、会社の上司に正直に言って! 【辞表】を出したが、、、!?

僕の上司は、僕にこう言った、、、!


『・・・うーん? 話はよく分かったよ! 遠山が会社を辞める必要はない! 

ただ今は中里の傍に居たいだろうから、有休を使えばいい! お前! 真面目

だから! 有休溜まってんだろう? 好きなだけ、中里の傍に居てやれ!』

『・・・ありがとうございます! 本当に感謝します!!!』

『他の奴には、俺からちゃんと話しておくから! じゃ~今日はもう帰って

いいぞ! 中里によろしく言っといてくれ!』

『ははい!』




僕は、この日からずっと! あゆかの傍にいる事に決めたんだ、、、!!!

二人で、交換日記もして! たくさん二人の時間を作って! たくさん話して!

毎日毎日、僕はあゆかの望みを1つずつ叶えていった...。


『ふたりだけの時間を楽しむ事、、、!』



・・・それと、必ず1枚! 僕はあゆかの写真を撮る事にしたんだ、、、!

僕の記憶の中に、あゆかを刻みたいと想ったから、、、。

あゆかも、僕のその考えに賛成してくれた。




僕とあゆかが一緒に居れる時間は、、、たった3か月しかない、、、!

たくさんのあゆかとの思い出と溜まっていくあゆかの写真。


時間は、残酷にもあっという間に過ぎていく......。


気が付けば、、、?

その3か月が過ぎようとしていた、、、!


あゆかは、1か月前からずっと入院する事になったんだ、、、!

だんだんと弱っていくあゆかを、僕はずっと見続けている。


あゆかは1人で歩けなくなる、話すのもやっとで、食欲がどんどん落ちてくる!

もう1人じゃ何も出来なくなった。

ずっと寝たきりになる!

僕の話も聞き取れていない!

眠る時間が増えていく。

僕がお見舞いに来ても、ずっと寝ている。



・・・そして、あゆかは亡くなってしまった、、、!

まだ26歳という若さで、亡くなってしまうなんて、、、!!!




僕の手元に残ったモノは、、、?

あゆかと交換日記したノートとあゆかを毎日撮り続けてきた大量の写真。



そして最後に、僕に残してくれた手紙があった!

最後のあゆかの書いた文書はこうだった、、、!



『私は、タケルと結婚出来て! 凄く幸せだったよ! タケルと一緒に

居れた時間が私の癒しであり幸せだった! 本当にありがとう! でもね?

タケル! 直ぐじゃなくてもいいけど、、、? イイ女性ひとがいたら?

付き合っていいだよ! 本当は嫌だけど? 私がタケルの傍にずっと居てあ

げれないから! 幸せになってね! 本当にありがとう。 あゆか。』




『僕は、あゆか以上の女性を愛せる事ができるのかな、、、? 今の僕には

何も考えられない、、、!!!』




最後までお読みいただきありがとうございます。

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