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World hero  作者: 剣 夏向
20/27

20章 溜め続けた涙

こんにちは、こんばんは剣 夏向です!

アクセス数1000回ありがとうございます!これからもよろしくです…


今回、短いです。すいません!

では始まります。

It's show time!

World heroは目を覚ますと、ぼやけた視界にルビアンを見つけた。ルビアンはそっと、倒れたままのリンナを抱きしめていた。

仲間の自分達でもこんなに辛いのだ。実の兄ならもっとであろう。

それをWorld heroは熟知していた。そっと近づいて気がついた。ルビアンは泣かずに、ただ一点を強く睨みつけていた。

この世の矛盾を噛み締めるように。

そんなルビアンにリュカが話しかけた。


「…なぁ、ルビアン。今のアンタには余計なお世話かもしれんけどな、泣いたらアカンで。リンナもそう思っとるわ」


「……君に…何がわかる…っ」


「うちやて分かるわ。…うちもずーっと昔に弟を亡くしてんねん」


他の4人は俯きながら思い出していた。

あの、残虐な事件を。

ルビアンは、はっとしてこちらを見た。

どこか遠くを見ながらリュカは続ける。


「あの頃、うちは5歳やった。…涼大りょうたは…3歳やったかなぁ…」


「そんな…小さい頃に」


ルビアンは目を見開いた。


「せやね。短い間しかおれんかったけど、いい子やった。愛想良くて、優しくて。欠点なんて、わからんくらいやった。けどな…」


リュカはしばらくためらって、ボソッと零すように呟いた。


「…誘拐されてん。公園で」


「…!」


「そっからの1年間は、何食べても何しても味気なかった。ぼーっとしとったら…」


リュカは悲しそうに笑いながら言った。


「誘拐から1年半して、遺体が見つかったんや」


「…!!」


「酷い姿やった…痛めつけられたんやろうね…。なんで、助けてやれんかったんやろね?

なんで…うちが代わってやれんかったんやろね?なんでやろね?なんで涼大なんやろね?」


そう言いながらリュカはぼろぼろと泣いた。

グレイア達も、初めて見たリュカの涙。

これを、リュカは…いや、香奈は8年の間我慢し続けてきたのか。

そう思うと、誰もが目に涙を溜めた。


「だからっ…うちは強くなって…次こそ守ってやるんや…!」


「そっかぁ…涼大くんは……愛されていたんだね」


ルビアンはそっと呟いた。

そして言った。


「でも…僕等ぼくとリンナは違う」

読んでくださりありがとうございました!ではまた次回の小説でお会いしましょう。じゃあ、ばいばいっ(*´ ³ `)ノ

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